独島:「日本の領有権主張は納得できない」

ハンナラ党鄭代表、慶応大で講演

 与党ハンナラ党の鄭夢準(チョン・モンジュン)代表は15日、慶応大の現代韓国学研究センターの招きで講演し、「独島(日本名:竹島)は新羅時代から韓国の領土であるにもかかわらず、日本が“独島は日本領”と主張するのは納得できない。日本で国粋主義的な政治家が台頭し、その声が強まっているというのは、憂慮すべきことだ」と述べた。

 約300人の大学生を前に講演した鄭代表はさらに、「哨戒艦『天安』の沈没で、多くの韓国国民が深い悲しみに暮れている中、日本は隣国として到底理解しがたい行為をし、韓国国民に対しさらに深い心の傷を与えた」と主張した。

 また、「日本の歴史学者たちが、任那(みまな)日本府説(古代の日本が、韓半島〈朝鮮半島〉南部を支配したとする説)を放棄したという知らせに対し、多くの韓国人は喜んだ。だがそれから間もなく、日本政府は歴史教科書や外交青書などで、独島の領有権を主張したため、韓日関係で深い疑念を抱かせた」と話した。

 鄭代表は、日本の過去の歴史に対する謝罪についても言及し、「日本は『(被害者たちに対し)何回もあらゆる方法で謝罪してきた』と主張しているが、韓国をはじめとするアジアの人々は、依然として『ノー』を突き付けている。被害者側が記憶している過去と、加害者側が反省する過去が一致することが重要だ。事実をありのままに認め、共有して初めて、真の歴史の清算が実現する」と述べた。

 また、「電車の中で足を踏まれても、むしろ『すみません』と謝る礼儀正しい日本人がなぜ、過去に韓国やアジア諸国に与えた被害についてはこうもけち臭い態度を取るのか。日本の変化を求める」と述べ、在日韓国人などの地方参政権の保障、宮内庁に保管されている「朝鮮王室儀軌」(朝鮮王朝時代に、王室や国家の重要な行事の内容を整理した記録)の返還などを求めた。

 日本を初めて公式訪問した鄭代表は、16日に民主党の小沢一郎幹事長、自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表らと会い、両国間の懸案について話し合う予定。

金鳳基(キム・ボンギ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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