米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、民主党鹿児島県連が同県・徳之島への移設に反対する決議の採択を検討していることが15日、分かった。地元に説明がなく話が進められていることに、支持者からも反発が寄せられていた。決議をするか、政府への不満を表明する。近く緊急常任幹事会を開いて決める。
県連関係者によると、移設先は徳之島とする報道が続く中、県連に「本当なのか」と不安の声が寄せられている。ところが政府や党本部からの説明は一切なく、明確な否定もない。県連内では「地元軽視」「このままでは参院選は戦えない」との不満が高まっている。
「政府と党本部に反旗を翻すことになる」と慎重な対応を求める意見も一部にはあるが、伊藤祐一郎知事も県議会も反対を表明、決議し、18日には徳之島で「超党派」の1万人規模の反対集会が予定される中、県連としても地元の声を代弁する意思表示が必要と判断したという。県連幹部の1人は「参院選を3カ月後に控え、徳之島がある奄美群島では選挙にならない状態に陥っている」と話している。
=2010/04/16付 西日本新聞朝刊=