哨戒艦沈没:合参議長への報告、事故から49分後

きょう船尾引き揚げ

 先月26日に哨戒艦「天安」が沈没した当時、軍首脳部である合同参謀本部(合参)議長が軍統帥権者の大統領より20分遅れて事実を把握していたことが分かった。大統領より先に状況を把握し、緊急報告すべき合参議長がむしろ後から知ったというのは、軍の報告・指揮体系と綱紀に欠陥があるからではないか、という批判が出ている。

 軍の作戦指揮最高責任者である李相宜(イ・サンイ)合参議長は当日午後10時11分、合参作戦参謀部長から最初の状況報告を受けたことが、14日確認された。金泰栄(キム・テヨン)国防長官はその3分後の10時14分、作戦参謀部長から最初の報告を受けた。これは、合参が大統領府危機状況センターに最初の報告をした9時51分より20分、センターから報告を受けた大統領が緊急安全保障関係長官会議を招集した10時より10分前後遅い。合参は当時、事故発生の午後9時22分から23分後の9時45分に海軍第2艦隊司令部から最初の報告を受けた。

 一方、「天安」の引き揚げ作業を進めている軍は、沈没から20日目となる15日、船尾を引き揚げる予定だ。国防部は「14日午後9時31分ごろ、三つ目のチェーン連結作業が終了したため、15日に船尾を引き揚げ、行方不明者の捜索・収容作業を経た後、京畿道平沢の第2艦隊司令部に移す予定だ」と発表した。

 海軍は15日午前8時44分から輸送艦「独島」で行方不明者の慰霊祭を行い、海上にある全艦艇の汽笛を鳴らすことに決めた。献花と黙とうもささげる。一方、国防部は事故原因の究明の鍵となる切断面については、一部公開にとどめることに決定した。船尾を網で覆ったまま、取材陣の数を制限して273メートル離れた場所から撮影させる方針だ。この日、行方不明者家族協議会は「船尾の切断面を分析した結果、機関調整室とガスタービン室が激しく損傷しているため、行方不明者のうち6-10人は発見できない可能性がある」と語った。

李衛栽(イ・ウィジェ)記者

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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