お掃除ロボットから障害支援のあり方を考える(1)
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今回から、あすぺさんをパソコンで描いています。
タブレットの扱いが慣れないので、ちょっと絵がヘタクソになってます…。慣れるまでは、ぎこちない絵になると思いますが、温かく見守っていただけるとうれしいです…
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さて、最近、自動お掃除ロボット(ルンバ560)を買いました。
なぜ買ったかという経緯は、別の機会に…
おととい、この自動お掃除ロボットが届いて、さっそく動かしてみました。
ちなみに、このお掃除ロボットを「ロボちゃん」と命名しました。
スイッチを入れると、うぃーーーんと言いながら、部屋のすみずみまで動いていって、きれいに掃除してくれました。
すごいです!
物があると、それを避けて掃除します。しかも、私だと、めんどくさくて掃除しないところまで、入っていって、きれいに掃除してくれるのです。同じところを何度も通過して、入念に掃除してくれます。お掃除中に充電不足になると、途中で充電ステーションへ帰って充電して、また続きからお掃除するのです。
さらに、曜日ごとのスケジュール機能搭載なので、お掃除の開始時間を設定しておくと、自動的に掃除を始めてくれます。(もちろん、毎日、掃除するように設定しました!)
明らかに、私の負けっ!
私は、こんなにきれいに掃除できません。掃除機だって、四角い部屋を丸く…どころか、真ん中へんだけちょちょいでおわりです。ちゃぶ台の下なんて、めんどくさくて3回に1回ぐらいしか掃除しません。しかも、掃除は…月に1回するぐらいです
しかし、このお掃除ロボットは、自分が入っていけるスペースの所なら、どこへでも入っていって、きれいにお掃除してくれます。
掃除後のフィルターとごみポケットを見たら…
「こ、こんなに???」
というぐらい、ぎっしりごみを吸い取っていました。たったの2回掃除しただけなのに…
(どんだけ、汚いへやだったんだか…)
しかし、このロボちゃん、コード類がものすごく苦手なのです。
特に細くてやわらかいコードが苦手で、絡まって動けなくなってしまいます。
ウィ…!ウィ…!と、がんばってもがくのですが、力尽きてしまいます
ロボちゃんの搭載されている機能は、変えることはできません。苦手なコードを、ロボちゃんは克服できないのです。
では、ロボちゃんは「役立たず」なのでしょうか。
コードぐらいで引っかかって力尽きてしまうなんて、使い物にならないのでしょうか?
いいえ。そんなことはありません。
コードさえなければ、すばらしい能力を発揮して、ぴかぴかにお掃除を仕上げてくれるのです。明らかに、私が掃除するよりもきれいに。しかも、私の留守中に自動的に掃除してくれるので楽チンです。
こんなにすばらしい能力をもっているのに、コードのことだけで、「使い物にならない!」と投げ捨ててしまうなんて、全くの愚行です
ロボちゃんの能力を最大限発揮できるように、少し環境を改善すればいいのです。
そこで、私は床を這っていた無数のコードを、床を這わないようにまとめて上に上げたり、配線カバーを買ってきて、コードがむき出しにならず、部屋の端を通るように改善しました。
すると、ロボちゃんは、絡まることもなく、ご機嫌でスイスイと徹底的にお掃除をして、部屋をぴかぴかにしてくれました。
「よかったね。ロボちゃん」
そんなロボちゃんの姿を見ていて、はっ!としました。
発達障害への支援もコレと同じじゃないか…。
ロボちゃんは、コードがものすごく苦手です。
けれど、コードさえなければ、ロボちゃんは、すばらしい能力を発揮して、部屋をぴかぴかにしてくれます。人間が掃除するよりも、はるかにきれいに掃除する能力があるのです。
ですから、コードが絡まないような工夫して、ロボちゃんが困らない環境を用意することで、その能力が最大限に発揮されて、仕事を完遂できるのです。
これを発達障害の人への支援に当てはめて考えて見ましょう。
どうしても苦手なものがある。
けれど、それさえなければ、すばらしい能力を発揮できる。
ほんの少しの工夫によって、困らない環境を用意することで、その才能が最大限に発揮できて、人の役に立てたり、すばらしい成果を残すことができる。
そして、もう1つ。
ロボちゃんのために床を這いまわっていたコードをきれいに処理し終わって感じたことがありました。
実は、私自身も「コードが邪魔でずっと目障りで嫌だった。」ということ。「邪魔だな」「見た目が悪いな」とずっと感じていたんです。だから、きれいに処理して、とても気持ちよかったのです。
そう、人間はコードが這っていても、それを避けて動くことができます。だから、「多少不便でも、ま、いっか」と、不便を我慢していたわけです。
私にはその程度のことでも、ロボちゃんにとっては、コードは「邪魔」程度ではなく、「格闘を余儀なくされる、最大の障害物」なのです。
今回、「ロボちゃんのために」と考えて、コードを処理しました。
しかし、結果として、それは私自身にとっても、住みやすい環境になったのです。(コードに足を引っ掛けることもなくなりました。)
これを、発達障害の支援に当てはめて考えてみましょう。
普通の人にとっては、「ん~、ちょっとめんどくさいけど、ま、いっか」と思えるようなこと。しかし、発達障害の人にとっては、太刀打ちができないほどの難しいことであったりします。
そのときに、「なんで、できないの!」といって何の対応もしなければ、才能を発揮できず、「足を引っ張る」存在でしかなくなります。
コードに絡まったまま、力尽きてしまったロボちゃんのように…
けれど、その「ちょっとめんどくさい」を、「便利」に改善することで、普通の人も居心地がよくなるし、発達障害の人も、障壁がなくなって、才能を発揮してすばらしい成果を上げることができるのです。「足を引っ張る」存在どころか、「みんなをひっぱて行く」存在にすらなり得るのです。
ロボちゃんが、コードのない床を、髪の毛1つ落ちていないぴかぴかに掃除してくれたように。
律儀に手を抜くこともなく一生懸命に掃除をするロボちゃん。
そんなロボちゃんを眺めながら、そんなことを考えました。
そして、もう1つ気付いたことありました。
それは、次回にお話します。
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