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むちゃ撮り「堪忍え」 舞妓さん、不作法に困惑 京都(2/2ページ)

2010年4月15日

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写真芸舞妓にレンズを向ける人たちの数は年々増えているという=1月、京都市東山区、北垣写す

 舞妓5年目という佳つ幸さんは、「襲撃体験」をこう打ち明ける。「歩いていると後ろからドッと10人ぐらいの人に囲まれ、帯をつかまれて……。怖くて『放して』と叫びたかったほど。お写真撮ってもらうのはいいのどすけど、せめて言葉をかけてからにしてほしい」

 祇園新地甲部組合取締の太田紀美さんは「人気があるのはありがたいけれど、逃げたら袖をビリッと破られたという芸妓さんもいる。恐怖感を抱く妓(こ)もいるので、組合として警察の方にパトロールをお願いしています」と言う。

 京都市在住でカメラ歴40年のアマチュアカメラマン(69)は、芸舞妓の撮影のため、たびたび祇園に出向く。「珍しいからか魅力があるからか、観光客の中には舞妓さんにしつこう名前や住所を尋ねたり、過度に接近して撮影したりする人も多く、目に余る。『ええ加減にしとけや』と注意することもある」と話している。(北垣博美)

    ◇

 祇園甲部歌舞練場春の公演「都をどり」の台本を書く京都精華大学の橋本初子名誉教授の話 私も取材で舞妓さんと一緒に歩いていると「おばちゃん邪魔や」と怒鳴られたりする。テレビのせいとは言いたくないけれど、表面的な風俗を追いかけるばかりで、古来の伝統に対する敬服の念が無くなってきているように思う。

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