亀田３兄弟のジム“仕分け”バラバラで再起

暫定的に異なるジムに分かれて練習することになった亀田３兄弟（左から和毅、大毅、興毅）

　亀田３兄弟が“仕分け”される。東日本ボクシング協会は１５日、亀田史郎氏（４４）の暴言問題を受け、無期限活動停止処分中の亀田ジムの興毅（２３）、大毅（２１）、和毅（１８）の練習場所として、それぞれに都内近郊のジムを確保する方針を固めた。３兄弟は暫定的に別々の環境で練習を再開することになる。協会は受け入れ先を３つのジムに絞り、亀田側に意向を伝えた。週明けにも正式決定する。

　３兄弟はバラバラで再起を図る。父・史郎氏の暴言問題で亀田ジムの五十嵐紀行会長（３５）が１２日に協会に無期限活動停止を申し入れ、現在３兄弟は「東日本協会預かり選手」の身分になっている。同ジムでの練習はできないため、協会は受け入れ先を都内近郊の３つのジムに絞り込んだ。協会の大橋秀行会長（４５）は「協会の判断。亀田側に意向を伝えてある」と語った。

　興毅と大毅以外に、練習拠点のメキシコに長く滞在する和毅にも帰国した際の受け入れ先を整える。誰がどのジムに行くかは未定で、兄弟たちの意見も踏まえて決める方針。同協会が亀田ジムへの最終処分協議のため発足した調査委員会の処分確定までの一時的な措置となる。

　協会関係者によれば、３兄弟を強制“仕分け”する背景には〈１〉兄弟全員の受け入れだとジムの負担が大きい〈２〉自宅を兼ねた亀田ジムを離れ、兄弟たちの自立を促す―狙いがあるという。大橋会長は「いい経験になるのでは」と語った。

　また、練習の際はトレーナーやマネジャーなどライセンスを保持する亀田ジム関係者を同行させることを義務付ける。さらに、受け入れ先のジムにあまり来ないような事態にならないよう協会が監視の目を光らせる。１９日にも正式決定し、来週中には練習を行える見通し。３兄弟が“外の空気”に触れて出直す。