09年4月11日 チャンピオンベルトを持つ関係者を従え登場する名城信男=大阪府立体育会館
「WBA世界Sフライ級タイトルマッチ」(5月8日、大阪府立体育会館)
京都・祇園甲部から駆けつけた舞妓(まいこ)たちが華やかに舞う中を、色鮮やかな着物をまとい、般若の面をかぶった“かぶき者”が歩く。その正体は、王者・名城信男(六島)だ‐。名城陣営がV3戦入場シーンを「プロモーションビデオ」にし、アメリカのテレビ局やプロモーターに送る計画を立てていることが13日、分かった。凝った演出は名城の積年の夢、米・ラスベガス進出を果たすためだ。
計画を立ち上げたのは、昨年9月に発足した「名城応援事務局」だ。事務局の大田麻美代表(43)は「本場・アメリカで自分の技術を認められたいという彼の夢をかなえてあげたい」と話し、「愚直なまでのボクシングへの姿勢、考え方が侍そのもの。彼の持つ侍というイメージがアメリカに売り込むきっかけになれば」。名城のキャラクターを尊重した上で、演出を考えていくという。
名城は「ありがたいです。本当に(ラスベガスでの試合を)実現させたい」と感謝。般若の面をかぶることには「国内ではちょっと…。海外だったら喜んでやるんですけど」と照れ笑いを浮かべながらも、「(演出は)これぞ日本っていう感じで(アメリカでの)受けもいいと思う」と、効果を期待した。
(2010年4月13日)