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亀父、世界的に追放へ…JBC“極刑”処分

 記者会見するJBCの安河内剛事務局長=東京都文京区
 記者会見するJBCの安河内剛事務局長=東京都文京区

 日本ボクシングコミッション(JBC)は13日、東京・水道橋のJBC事務局で倫理委員会を開き、3月27日の世界戦(亀田興毅‐ポンサクレック)でJBC役員、WBC試合役員に暴言を吐いた亀田史郎氏(44)に対し、セコンドライセンスの取り消し処分を決定した。今後、ライセンスの申請は認めず、JBC管轄下の試合会場でリングサイドおよび控室の立ち入りを禁止する。WBCとWBAにも同様の制限を要請する意向で、世界的に締め出される可能性が出てきた。また亀田ジムの五十嵐紀行会長(35)には、クラブオーナー、プロモーターライセンスの無期限停止処分を下した。

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 JBCが史郎氏に下した処分は“極刑”だった。JBCのルールで最も重い処罰であるライセンスの取り消しで、今後の申請は認められない。加えてJBC管轄下の試合会場において、リングサイドおよび選手控室の立ち入りを禁止。事実上の永久追放という形の処分だった。

 この日の倫理委員会には6人の委員のうち5人が出席し、全会一致で史郎氏の処分を決定した。倫理委員長の斎藤慎一氏(81)は処分理由として「WBCの懲罰委員会にかかる国辱的な行為」と話し、WBCとWBAにもJBC同様にリングサイドと控室の立ち入り禁止を呼びかける方針を明かし、世界的に追放する構えを見せた。

 その一方で、事実上の永久追放であるものの、安河内剛事務局長によると、史郎氏の試合会場の入場まではJBCで制限できないという。JBCが管理するリングサイドの入場は制限できるが、史郎氏が一般に販売されている最前列のチケットを購入すれば、観戦は可能で、法的にも制限は難しいという。

 また、五十嵐会長は無期限のライセンス停止処分となった。ルール上、2年後に処分解除の申請ができ、最短で2年後にライセンス復帰の可能性がある。ただ安河内事務局長は早期のライセンス再交付の可能性を否定しており、復帰のメドについては明言を避けた。今後、亀田ジムは存続するが、活動を再開するには会長代理を立てることが急務となる。

(2010年4月15日)
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