ケージ内でテン捕獲、トキ襲撃で環境省

　佐渡トキ保護センター（新潟県佐渡市）の順化ケージで３月９日、訓練中のトキ９羽が襲われて死んだ問題で、環境省は１５日、ケージ内でオスのテン１匹を捕獲したと発表した。襲われて以降、テンが捕獲されるのは初めて。トキを襲ったテンの可能性もあり、同省は関連を調べる。

　環境省によると、１４日午後８時半ごろ、センター職員が監視ビデオカメラから動物の鳴き声と金属音を確認、ケージに駆け付けると、虎挟みを引きずりながら動き回るテンを発見し、獣医師が捕獲した。

　捕獲されたテンは体長約４０センチ。虎挟みには金属板にゴムが付いており、けがはなく、センターで保護している。今後は動物園など引き取り手を探す。

　環境省野生生物課の塚本瑞天課長は「捕獲されたテンが襲ったテンかを特定するのは困難だが、順化ケージを縄張りにしているとすれば、可能性はある」と説明。現場に残っていた毛からＤＮＡ鑑定ができるかどうか検討する一方、引き続きわなを設置する。（共同）

　［2010年4月15日14時30分］