MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。
[PR]

【きょうの人】前橋工業高校野球部監督 小暮直哉さん(25)

2010.2.15 02:41

 3月21日から阪神甲子園球場で開催される第82回選抜高校野球大会に、群馬県から前橋工が15年ぶり4度目の出場を決めた。同校野球部監督の小暮直哉さん(25)は、参加32校中、最年少の監督としてチームを率いる。生徒たちから「兄貴分」として慕われる小暮監督に、指導方針や選抜大会への抱負などについて聞いた。(本間英士)

 −−高校野球の指導者となるきっかけは

 「高3の時、選抜大会に出場してから、『今度は指導者として戻ってきたい』という思いを強く持ったことです。大学で学んだスポーツ心理学やトレーニング理論などの知識を故郷で生かすため、体育教師の道を選びました」

 −−監督就任は昨年10月。これまでの約4カ月を振り返っていかがですか

 「就任要請を受けたときは、伝統ある前橋工の監督ということに誇りを感じると共に、強いプレッシャーを感じました。ただ、関東大会が間近に迫っていたのが逆に良かった。迷う暇もなく、無我夢中で戦ったことで、結果的に選抜大会出場を果たせたというのが正直なところです」

 −−選手を指導する際に心がけていることは

 「行き過ぎた強制・管理を極力少なくすること。練習メニューや戦術などについても、選手たち自身に徹底的に考えさせることが大切です。『なぜこの練習をするのか』『この練習にはどういう効果があるのか』−。理論的に根気強く説明し、お互いに納得した上での練習が、一番効果的ですから」

 −−前橋工の長所と弱点は

 「強いところはメンタル面です。普段の練習やミーティングを通して、絶対にあきらめない気持ちを選手間で共有するよう徹底しています。それが顕著に出たのが(関東大会での)延長十回サヨナラ勝ちや、引き分け再試合での粘り勝ちですね。逆に弱点は体格面。そのため月1回、5日間ほどの校内合宿を行い、食事の量を増やしたり、トレーナーの指導を仰ぎ効率的な筋トレを行うことで、多くの選手の体重が4〜5キロ増え、打球の飛距離や球の球威が伸びました」

 −−選手として出場した「甲子園」と、監督として挑む「甲子園」の違いとは

 「選手のときは、ただ出場できたという事だけで満足してしまいました。逆に監督として出る今大会は、出場だけでは満足したくありません。甲子園は“思い出作り”の場所ではないですから。関東代表として出るからには、1つでも多く勝ち上がりたいという意識を強く持っています」

 −−最後に選抜大会の目標を

 「就任後、目標として“全国制覇”を掲げてきました。ただ、試合の時は、目の前の相手に勝つことだけを考えて戦いたい。1戦1戦自分たちの野球をすることに全力を注ぐことにより、最終的な目標である優勝を目指していきたいと思います」

                   ◇

【プロフィル】小暮直哉

 こぐれ・なおや 昭和59年、旧富士見村(現前橋市)生まれ。前橋工業高校体育教諭。昨年10月に同校野球部監督に就任した。前橋高校時代の平成14年、「1番・捕手」として3年春の選抜大会に出場。早稲田大学スポーツ科学部に進学後はラクロスに転向し、大学2年時にはU−21の日本代表に選出された。趣味は読書と筋トレ。好きな言葉は「努力に勝る才能なし」。前橋市在住。

PR

PR
PR
イザ!SANSPO.COMZAKZAKSankeiBizSANKEI EXPRESS
Copyright 2010 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。