外国人が大引け後に大口買い、動向に注意
韓国株式市場では最近、大引け後の外国人投資家の動きに注目が集まっている。外国人はザラバでは株式を大量に売り越すものの、大引け後に逆に大口の買い注文を出し、結果的に買い越す例が相次いでいる。数値上は外国人が韓国株を買い増しているようにみえるが、実際には「錯覚現象」といえる側面があり、投資には注意が必要だ。
12日の場合、午後3時の大引けまで外国人は1404億ウォン(約116億円)の売り越しを記録していた。しかし、午後6時に時間外取引が終了した段階では、逆に373億ウォン(約31億円)の買い越しに転じていた。外国人は3時間の時間外取引で1700億ウォン(約140億円)相当の株式を買ったことになる。外国人はこの時間帯に現代自動車株を721億ウォン(約60億円)相当、サムスン電子株を494億ウォン(約41億円)相当購入した。
数値だけを見れば、外国人が現代自動車とサムスン電子の業績見通しを楽観し、買いを入れたように見えるが、実際はそうではない。市場関係者によると、「外国人が買ったというよりは、国内ファンドがダンピング売りしたという表現が正しい」と指摘する。
金融投資協会によると、月初来9日までに国内の株式型ファンド(株価指数ファンドを除く)から2兆5376億ウォン(約2100億円)の資金が流出した。
株式型ファンドを運用する資産運用会社は、保有株式を売却し、顧客に投資資金を返還しなければならない。しかし、ザラバで株式を売却すれば、株価が一段安となる可能性がある。それを避けるために時間外売買という方法が用いられている。時間外取引は約定価格が市場での株価よりやや安く設定されるが、ザラバで株価が暴落するよりは有利というわけだ。外国人にとっては、優良株を相場よりも安く買うことができるため、買いをためらう理由はない。最近は、大手ファンド運用会社がこうした時間外取引を繰り返しているという。
外資系金融機関のファンドマネジャーは、「株式を急いで売却しなければならないファンド筋がそうした方法で売り需要を処理している。これを外国人による買い越しと錯覚して売買してはならない」と注意を呼び掛けた。
ソン・ヒドン朝鮮経済i記者
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