今季ペナントレースの行方を握るのは新ストライクゾーン

 サムスンのカン・ボンギュは先月31日の起亜戦で今季最初の退場選手となった。カン・ボンギュは1-3でリードされた7回表、カウント2-1から外角低めのボールをボールだと思い見逃した。しかしチョン・イルス主審はストライクの判定を下した。カン・ボンギュが抗議すると、チョン主審は退場を宣言した。

 球界では、今季から導入された新ストライクゾーンが定着するまではこのような光景が繰り返されるとみている。今季ストライクゾーンはホームプレートの幅43.2センチから左右にボール半個分(約3.6センチ)ほど広がった。打高投低現象を減らし、試合のスピーディーな進行のため、韓国野球委員会(KBO)が下した決定だ。

 しかし選手や監督はもちろん、審判さえも新ストライクゾーンの適応に手を焼いているとみえる。退場処分となったカン・ビョンギュは「ルールが変わったので従うほかない」と話した。ジャッジを下したチョン主審も「ルール通り行っているが、適応するのはまだ難しい」と語った。KBSテレビのイ・ヨンチョル解説委員は「元々審判によりストライクの判定は少しずつ差がある上に、ストライクゾーンが広がったため混乱を招いている」と指摘した。

 予想とは異なり、打高投低の現象は今なお続いている。今季12試合を終えた時点での打撃記録と昨季のそれを比較すると、今季の方が本塁打数では3本、打点では3点上回っている。

 投手らは広くなったストライクゾーンを活かしきれておらず、打者らは積極的に打ちに行っているとの分析だ。

 サムスンの宣銅烈(ソン・ドンヨル)監督は「試合を行う過程で、納得できるストライクゾーンが形成されていくだろう。投手らは内外角のコントロールを高める必要がある」と語った。

チョン・セヨン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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