核安全保障サミット:韓国誘致の背景とは
(1)模範的な原子力発電国
(2)米国の信頼できるパートナー
(3)核を拡散する北朝鮮への警告
韓国が2012年の第2回核安全保障サミット開催国に決まったことは、今後の原子力発電輸出にプラスに作用するだけでなく、国際社会での韓国への評価を高める結果になることも予想される。
韓国が第2回サミットを誘致した背景には、大きく分けて「模範的な原子力発電国」「強固な韓米同盟」「北朝鮮に対する警告」の三つの要因を指摘できる。
米国をはじめとする参加国は、韓国が世界5位の原子力発電国でありながら、核物質を徹底して管理していることを高く評価している。非核国でありながら、電力のおよそ40%を原子力発電でまかなう韓国の核安保能力は、他国も見習うべきと判断されたのだ。
2008年に李明博(イ・ミョンバク)政権が発足して以降、韓米同盟がより強固となっていることも影響した。米国は昨年6月の韓米首脳会談で、「韓米同盟の未来ビジョン」を採択し、韓国を自国の世界的なパートナーと認識している。ワシントンの消息筋は「オバマ政権は、韓国が“核のない世界”という理念に共感し、責任を持って推進できる国と考えている」と評価した。
6日に発表された「核体制の見直し(NPR)」報告で、北朝鮮を核拡散国としたオバマ政権は、韓国を次の核安全保障サミット開催国として最適と認識したという見方もある。核兵器を放棄せず、核拡散を続ける北朝鮮に対する警告、という意味合いもあるということだ。
2012年の第2回核安全保障サミットが、今年と同じように40カ国以上の首脳クラスが出席して開催された場合、規模では11月に開催される主要20カ国・地域(G20)会議の2倍以上となりそうだ。韓国がG20に続き核安全保障サミットも成功させれば、経済と安保の両面で「国際的な仲裁者」として認められるという見方もある。とりわけ、これらの会議が開催される2012年は、韓米両国で大統領選挙が行われ、中国の指導部が交代するなど、重要な政治日程も重なっている。これらの点からも、大きな関心を集めそうだ。
ワシントン=李河遠(イ・ハウォン)特派員
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