核安全保障サミット:韓国開催の意味(下)

「韓国は北朝鮮の核問題解決の当事者」だと世界が認める

 李大統領は「次の会議には喜んで北朝鮮を招待したい」としながらも、NPTへの加入と6カ国協議を通じた核放棄の表明など、北朝鮮にとって受け入れ難い条件を提示した。

 李大統領はこの日、2011年に「核テロリズムに対抗するためのグローバル・イニシアティブ(GICNT)」総会の韓国開催も正式に発表した。GICNTは、核物質の違法取引き防止および核テロへの対応に関する情報交換を目的に、06年のG8(主要8カ国)首脳会議で米国とロシアの合意により発足した実務者(次官補)級の会合で、現在77カ国が加盟している。

 韓国大統領府(青瓦台)関係者によると、韓国が主要20カ国・地域(G20)首脳会議に続き、核安全保障サミットも開催するようになったのは、オバマ大統領と李大統領との個人的な関係が大きく作用したという。大統領府のある幹部は「核安全保障サミットは、実質的にはオバマ大統領の個人事業として始まったものだが、これを引き継いでいけるだけの信頼できる友人として、李大統領を選んだのではないか」と述べた。

 オバマ大統領が李大統領をどのように考えているかについては、前日(12日)に行われたバイデン副大統領と李大統領との会談からもうかがい知ることができる。バイデン副大統領は李大統領の顔を見るなり、「オバマ大統領のお気に入りが来られた」「オバマ大統領を喜ばせてくれてありがとう」などと述べたという。これも、韓国大統領府の関係者が明らかにした。バイデン副大統領は李大統領に対し、「大統領と呼びましょうか、あるいは議長と呼びましょうか」と冗談交じりの発言を行うなど、韓国で次の核安全保障サミットが開催されることを既成事実化した。

ワシントン=黄大振(ファン・デジン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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