【社説】核安全保障サミット、次回は韓国で

 米ワシントンで開かれた「核安全保障サミット」に出席した世界47カ国の首脳は13日、2012年に予定される第2回サミットを韓国で開くことを決めた。核安全保障サミットは「核のない世界」を目指している。韓国では経済分野の最高レベル会合である主要20カ国・地域(G20)首脳会合が今年11月に開かれ、2年後には安全保障分野で最高レベルの首脳会合が開かれることになった。

 核安全保障サミットの基本的な趣旨は、各国の軍事・安全保障政策の最高決定権者である大統領や首相が顔を突き合わせ、核保有国の核弾頭数削減、核兵器が国際テロ組織や好ましくない政権の手に渡らないようにする対策、核の平和的利用などについて話し合うことだ。

 オバマ大統領が提唱した核安全保障サミットは、今回のワシントンでの会合だけで終わるとの観測も少なくなかった。しかし、韓国が第2回サミットを開催すると表明したことで、オバマ政権の悩みもある程度解消された。バイデン米副大統領は12日、李明博(イ・ミョンバク)大統領と会い、「オバマ大統領は李大統領が好きだ」と称えたこともそれを示している。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で破綻直前に追い込まれた韓米関係が正常化したことを示す動きだ。

 2012年は韓半島(朝鮮半島)の安全保障をめぐり意義深い年となる。北朝鮮は12年4月15日が金日成(キム・イルソン)主席生誕100年を迎え、同年を「強盛大国元年」と位置付けてきた。また、韓国では12年4月17日に韓米連合司令部が解体され、同司令部が持っていた戦時作戦統制権が韓国軍に移管される。核安全保障サミットは、12年11-12月に予定される米韓の大統領選挙を考えると、同年前半に開催される可能性が高い。南北のこうした動きが重なる12年前半は韓半島の安全保障の決定的局面となることもあり得る。

 韓国政府は第2回核安全保障サミットを現在とは180度異なる韓半島情勢下で開けるように外交努力を重ねなければならない。それまで北朝鮮の核問題が韓半島と世界を脅かす不安要因として残り、そうした状況で国民の多数が懸念する作戦権移管が行われるとすれば、核安全保障サミットの開催意味は輝きを失うことになる。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る