2010年4月15日 11時36分 更新:4月15日 11時43分
【ソウル西脇真一】黄海で爆発・沈没した韓国海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」(1220トン)の艦尾部分の引き揚げ作業が15日、始まった。行方不明者44人の多くが艦尾部分に閉じ込められているとみられ、いったんはしけの上で捜索する予定。その後、平沢(韓国中西部)の海軍基地に移し、原因究明を本格化させる。
午前9時の開始を前に行方不明者の家族の一部や救助された乗員らが、海上で祈りをささげた。作業には大型クレーン船が使われ、10センチずつゆっくり引き揚げる。艦首部分の引き揚げは24日以降になるという。
原因究明に慎重を期す韓国政府は米、英、豪、スウェーデンの協力も仰ぐ。これまで判明した切断面の形状などから、韓国メディアは機雷や魚雷などの外部要因説を報じているが、特定には時間がかかる見通し。
104人が乗り組んだ天安は3月26日夜、船体が二つに割れ沈没。46人が行方不明となり、2人が遺体で収容された。捜索で軍ダイバー1人が殉職、作業に協力していた漁船が沈没し9人が不明となる事故も起きた。