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【外国人参政権 欧米の実相】(1)教師が学校閉鎖を求めた (4/5ページ)

2010.4.10 07:55
2006年3月、教師が学校閉鎖を求めたベルリン・ノイケルン区のリュトリ基幹学校。ドイツの外国人参政権問題の核心があった(木村正人撮影)2006年3月、教師が学校閉鎖を求めたベルリン・ノイケルン区のリュトリ基幹学校。ドイツの外国人参政権問題の核心があった(木村正人撮影)

 ノイケルン区では、こうした「絶望」を「希望」に変えるプロジェクトが立ち上げられた。総額2千万ユーロ(約24億8千万円)が投入され、リュトリ校を中心とする4万5千平方メートルの区域は「リュトリ・キャンパス」に生まれ変わった。ギムナジウムや体育館だけでなく音楽学校、保育所、青少年施設、幼児保健相談所、生涯教育を施す国民学校の整備が進められた。

 プロジェクトの教育責任者には、トップレベルのギムナジウムの元校長が登用された。リュトリ校の生徒数は少し増えて500人。将来は1千人に増やす計画だ。総力を挙げた取り組みで、中等教育修了資格を取得できない生徒も27%から7%に減少した。

 だが、メンゲルコッホ氏は「教育は義務」「男女平等」と、ドイツ基本法の精神が5カ国語で書かれたポスターを指さし「ドイツには全員が守らなければならないルールがある。社会には共通の基盤が必要だ」と表情を引き締めた。

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 ノイケルン区には、イスラム教の理念に基づく社会を実現しようとするイスラム主義が広がり、21のモスクのうち、12が連邦憲法擁護庁や警察の監視下に置かれた。過激思想を吹き込んでいたイマーム(指導者)3人が国外退去処分を受けた。シャリーア(イスラム法)では、不義を働いた女性は死の報いを受けるが、ドイツで報いを与えれば殺人だ。

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2006年3月、教師が学校閉鎖を求めたベルリン・ノイケルン区のリュトリ基幹学校。ドイツの外国人参政権問題の核心があった(木村正人撮影)

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