岡部まり氏(中央)と握手をする民主党の小沢幹事長(左)と同党大阪府連の樽床伸二代表=14日午後、大阪市中央区、竹花徹朗撮影
2議席獲得を目指す民主党府連では今後、地元選出の国会議員や地方議員、既存の支持団体が、それぞれの地盤や組織をバックに現職の尾立源幸氏(46)を支える。一方、衆院比例区で当選した国会議員らが中心になって岡部氏を支援し、街頭演説やメディア戦略で無党派層の票の掘り起こしを狙っていく方針だ。
知名度のある岡部氏の擁立について、同党の地元議員には「若い人に浸透する」という好意的な反応がある半面、府連の常任幹事会では「心配なのは2人とも当選しないこと」「こういうやり方で押し付ける党本部はいかがか」などの批判も飛び出した。
各党の支持者の間でも「タレント候補」への反応は様々だ。民主党を支持する印刷会社を経営する廣島豊さん(32)=大阪府河内長野市=は「最近は名が売れている人を各党でとりあっている。政治とカネの問題のように、有権者に目を向けない民主党の体質は変わっていない」と批判的だ。
新顔の石川博崇氏(36)が立候補する公明党。党支持母体の創価学会の50代の男性会員=大阪市=は「有名なら誰でもいいのか」と疑問を抱くが、岡部氏擁立は脅威と感じる。共産党新顔の清水忠史氏(41)を支援する自営業の女性(62)=同市=も岡部氏擁立に「いい候補を探してきたなあ」と思った。自身も「ナイトスクープ」の長年のファン。一方で「結局は知名度のある人に頼っただけかも」。
現職の北川イッセイ氏(67)を立てる自民党を支持する大阪府高槻市の主婦、坂田佳寿子さん(65)は「民主の票が割れ、自民は不利にならない」と歓迎した。大阪選挙区ではこのほか、社民党新顔の大川朗子氏(52)、幸福実現党新顔の深田敏子氏(39)が立候補を予定している。