(CNN) 中国西部の青海省南部で14日に発生したマグニチュード(M)6.9の地震で、死者数が589人、負傷者数が1万人以上に達した。新華社通信が伝えた。
地震は現地時間14日午前7時49分に発生した。その後もM5.8など強い余震も複数回発生している。
震源地となったチベット自治区玉樹県の中心部、結古鎮(人口10万人)では、85%の家屋が倒壊した。学校も壊れ、60人近くの児童らが死亡。多数ががれきの下に取り残されているという。
また地滑りが発生し、道路、電力供給、通信手段が遮断されているほか、貯水池の決壊による洪水の恐れもあるという。
現地では軍が救援活動を行っており、これまでに約1000人が救出されたが、重機がないため手作業に頼るほかなく、救出作業は難航している。
胡錦濤(フー・チンタオ)中国国家主席と温家宝(ウェン・チア・パオ)首相は、現地当局に対し、被災者全員の救助を指示。回良玉(ホイ・リアン・ユイ)副首相が被災地に派遣された。
赤十字などの支援団体が救援物資や調査団を派遣しているほか、海外からの支援の申し出もあるが、被災現場はヒマラヤ丘陵地帯の遠隔地域にあるため、物資を届けるのが困難となりそうだ。