ジョージマン北さん

　強打・強肩を引っさげて日本球界に復帰した城島健司。メジャーで鳴らした大物は阪神の強力助っ人になるに違いない。きょう登場の城島公認のソックリ芸人、ジョージマン北さんは３年前、シアトル・マリナーズを訪れた際、地元メディアに「２人のジョー」と紹介された。さて、今どうしているのか。

●阪神ファンに追いかけられてボロクソに罵倒される

「ど〜も、ジョージマン北です。今の自分は『あの人は今』じゃありません。旬の人そのものです。ハイ、城島さんが阪神に入団して以来、一気に仕事が増えました。全スポーツ紙に取り上げられ、テレビも１５本以上出たんじゃないでしょうか。キャンプ訪問の様子をニュースやスポーツ番組で紹介されたし、仕事量はそれまでの３倍以上は間違いなし。盆と正月がいっぺんに来た感じで、城島さんには足を向けて寝られませんが、今後、さらなる営業を期待してま〜す」

　京王線布田駅近くの喫茶店にタイガースのユニホーム姿で現れた北さん、まずはこういった。いやあ、似ている。ウソみたいにソックリだ。城島の母親に間違えられただの、本人と勘違いされてサインを求められただのといった数々の“ジョージマン伝説”、こりゃ当然だろう。

　ちなみに、これまでに決まっている「営業」はイベントの司会やサプライズゲストなど。２０本以上あり、関西方面が主だという。

　北さんが城島のソックリさんでやっていこうと思ったのは、お笑い芸人として芽が出ず、ストリップ劇場のバイトで食いつないでいた時。

「ホークスファンで有名な博多華丸・大吉の華丸さんが、ボクがある劇場のロビーにいたのを見て、“なんでこんなところに城島がいるんだ？”って不思議がったという話が伝わってきましてね。よし、これだ、って決め、その足で城島さんの佐世保の実家にソックリさんの許可をいただきにうかがいました」

　自身は阪神ファン。甲子園もたびたび訪れていた。

「あれはタイガースとホークスが日本シリーズを戦った平成１５年のことでした。甲子園に応援に行ったら城島さんと間違えられ、阪神ファンに追いかけられてボロクソに罵倒されたんです。それから変装して甲子園に行ってましたが、もう大丈夫。今年は大手を振って応援できます」

　本家は０６年からマリナーズでプレー。北さん、最大のピンチを迎えた。

「城島さんがホークスを退団した途端、仕事がピタッと来なくなりました。あっちはメジャーなのに、こっちはマイナーのハンバーガー・リーグに逆戻りですよ。ホント、ソックリさんタレントの限界が身に染みましたね。で、他の選手のモノマネもしようと、今のスタイルにしたんです」

「今のスタイル」とは名刺にもある「プロ野球選手１００人のモノマネ」。このレパートリーは半端じゃない。

「でも、今年は城島さんで稼がせていただきます。ご両親から性格まで似ていると太鼓判を押された自分は、阪神に身も心も捧げる覚悟。タイガースファンの皆さん、２人のジョーの応援、よろしくお願いします。ついでに営業の仕事もぜひ」

（日刊ゲンダイ2010年4月13日掲載）