2010.04/13(Tue)

走れラハ!!

シェルターには、元気な子も沢山居ますが、ハンデイキャップを持ってる子も多く居ます。
事故で片足を負傷しながらも、元気に3本の足で走っている子。
治療を受けられずに、眼球を失い失明した子。
でもみんな、一生懸命に生きています。
人に愛され抱きしめられ暖かなぬくもりを得る喜び・食べる喜び・自然の環境の中での綺麗な空気を吸いのんびり日向ぼっこ出来る喜び・・・・たっくさんの幸せに包まれて暮らしています。

そんな中に、ボクサーの「ラハ」も居ます。
彼女は、太宰府レスキューで唯一助かったガリガリに痩せこけた一頭のボクサーでした。
元々、ボクサーを中心に繁殖を行っていたと聞いています。
私達が現場に入った、2009年2月。
寒い寒い現場でした。
亡骸の中に、数体のボクサーが無念な表情で横たわっていました。

よく太宰府の現場ってどんな場所だったんですか?って聞かれます。
戦争映画で見た、防空壕のようで、薄暗いジメジメした洞窟のようなイメージが浮かびます。
糞尿が積み重なったヘドロ状態のような処で、多くの亡骸がありました。
亡くなった子達の分まで、ラハは生きなければなりません。
幸せにならなくてはなりません。
狭い狭いケージでの生活をしていた大型犬。
足を折り曲げて眠る癖がついています。
癖と言うより、そうしないとケージには入れなかったのでしょう。

シェルターに来た時も、横になって眠る事を知りませんでした。
ずっと座ったままの姿勢で、コックリコックリと居眠りをするのです。
「横になっていいんだよ。充分眠れるスペースがあるよ。」と抱き上げて横に寝かせていました。

暫くして自ら横になりますが、伏せの状態で手首を折って眠るようになりました。
全体重が手首にかかり、床ずれのようになってしまったのです。
これは、今までにも何度も繰り返されていたようで、治ってはまたなりの繰り返しのようです。
関節が硬く、歩幅も小さくトコトコフラフラで、少しの段差で何度もこけるのです。
大宰府の現場でも、トラックまで結構長い道を何度も、抱いて下しての連続で救い出したのを思い出します。

シェルターに来て、早や1年が過ぎました。
以前、あまりにも無表情なラハをアニマルコミュニケーターの方に聞いてみました。
「嬉しい事・楽しい事・悲しい事・辛い事など、どんな感情ももう無い。ただ、生きているだけ。。。」
それを聞いて、本当に胸が痛みました。
苦しく辛い時期が長かった分、ラハは感情を表す事が出来なくなってしまったのです。
表情もただ一点を見ていると言うか、私達の姿を通り越して、遠くを見つめる視線でした。

シェルターにお越しになって頂いた方は、ご存じだと思いますが、スタッフが犬舎に居る間、ラハは常にフリーの状態にいます。
多くの方に触れ合ってもらって声をかけてもらって、心の扉を開けてもらうため。
そして、硬くなった関節を少しでも歩くというリハビリで、柔らかくするためでした。

しかし、全てはうまくは行きませんでした。
完治してはまた傷になっての繰り返し・・・1ヶ月病院でお世話になりました。
傷にならないように、先生も色々考えて下さいました。
とにかく、関節を曲げて眠らないようにする事が一番でプロテクターやサポーターなど補助するのを試しました。
が、なかなかこれといった物が無く、24時間ラハに付きっきりとは行かず、目を離すと手を曲げて居るというのが、繰り返されていました。

3本の足でも元気に走っている子は沢山います。
しかし、ラハの今の歩行で、片足を失ってしまっては、寝たきり状態になってしまいます。
おそらく、バランスが取れず顔面から崩れ落ちてしまうでしょう。
絶対にそれは避けなければなりません。

色々考えて何が一番良いのか?????
悩みました。
一般家庭で過ごすのが一番の回復になると考えていますが。。。
里親様の手は上がりません。
良い子なんです。
一心に頼って来ます。
ずっとずっと着いて来ます。
お顔は正直、可愛いとは言えませんが・・・(汗)
性格も良く淑やかで可愛い女の子です。

私は、3年前に天寿を全うする時期では無い愛犬を亡くしました。
その後、私個人の犬は二度と向かえないと決めました。
保護される子達が、これほど沢山いるため、サポートに回ろうと決めたのです。
また、レスキュー現場に走る際も、ボランティアさん等に我が家の犬を見て頂かなくてはならないのも、いつも申し訳なく思っております。
この活動を継続していく限り、自分個人のワンを飼うのは、なかなか難しいものだと感じています。

先日、愛犬のエルをおくり、私個人の犬は現在老犬3頭と6歳の子の4頭です。
悲しいですがこの数年で、たぶん1頭だけになってしまうでしょう。。。

里親様がラハに手を上げて下さるのを諦めてはいません。
普通の家庭で、普通に暮らして欲しいからです。
だから私がラハを迎え入れる事はしません。
少しでも人のそばで心地よく過ごしてもらえればと、事務所に連れ帰る事にしました。
ラハが、事務所組に加わって、半月が経ちます。

我が家のボスと言うより、事務所班総取締役の班長さんのビッキーは老化がすすみ全く耳が聞こえなくなっています。
足腰も随分弱くなり、一人で静かに過ごすようになりました。
そこで、次の班長さんが我が家の長男のボビーです。
10頭の子をまとめて行きます。

ラハを事務所に連れ帰った日、一番にボビーに話しお願いしました。
「今日からラハちゃんを仲間に入れてあげてね〜。ラハは、足が痛いから大切にしてあげて!仲良くしてあげて!絶対に苛めたりしないで!悪い事したらかぁちゃん、許さんからねっ!」と、お願いしました。
ボビーじっと聞いてくれました。「うん!判った!!いいよーーー♪どうぞどうぞ〜」って私には聞こえました。

それから・・・・
ラハは、事務所で過ごしています。
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すっかりリラックスしてお腹を出して眠ってくれます。
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頻繁に傷の消毒手当てが出来るようになりました。
お陰様で、足の傷と腫れは、随分良くなっています。

ラハ、初めての人が暮らす空間に最初は戸惑っていました。
テレビなんて見た事の無いラハは、暫く釘付けでした。(笑)
ベットの中に入ってこようともしました。
「ダメダメ!!横のマットで寝てねっ♪いっつも見てるから大丈夫やよ」と、横でずっと眠るようになりました。

どことなしか、歩く速度が速くなったような気がします。
楽しいのかな?
嬉しいのかな?
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いつか、爽快に走っているラハを見たいです♪


バザー商品ご協力のお願い
犬用品(服・リード・首輪・おもちゃ・ベット等)
日用品(食器・タオル・台所用品・寝具関係等)
(衣類・食器等は新品でお願いします。)

おりじなるTシャツが完成しました。

新しい家族を待っている子達

「譲渡会&天使達の同窓会」開催
日時:平成22年5月30日(日)
時間:AM10:00 〜 PM4:00

プチバザーも同時に行っておりますので、ご参加下さいませ。
*お手数ですが、同窓会参加の方は下記よりお申込みをお願い致します。
「天使達の同窓会」参加申し込み(パソコン用)

「天使達の同窓会」参加申し込み(携帯電話用)

皆様へお願いです。
4月より宗像の子たちの不妊手術を開始して行きます。
混合ワクチン・狂犬病予防注射・畜犬登録・フィラリア予防投薬・フロントラインなど、多額の医療費がかかって来ます。
皆様のご支援・ご協力を重ねてお願い致します。

郵便口座 口座番号 : 14040-31760911
口座名義 : エンジェルズ

ジャパンネット銀行 口座番号 : 5872070
店番 : 001本店営業部
口座名義 : エンジェルズ 林 俊彦

*お振込の際は、「レスキュー基金」と明記して下さい。
  明記出来ない場合、メールにてお知らせくだされば幸いです。

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ワン達の楽しみの一つに、お掃除終了後と午後からの運動の後、お部屋ではおやつが待っています。
みんな、一直線にお部屋に走りこんで来ます。
そのおやつも底をついています。
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