三次市の高原安瀬平(あせひら)乳業は13日、植物乳酸菌を使ったヨーグルト2種を発売した。広島大大学院の杉山政則教授(遺伝子制御科学)が考案した特殊製法を活用した。同市と同大が結ぶ包括協定に基づく、商品化は初めて。
タイ産の果実「竜眼」から採取した乳酸菌入りの商品は90グラム入り126円。熱帯植物の葉から採った乳酸菌を使ったドリンクタイプは160ミリリットル入り231円。この日、三次市の食料品店3店舗で先行発売を始めた。近く、広島市内のスーパー店頭にも並べる。
植物から採取した乳酸菌は牛乳に混ぜても増殖しにくく、商品数は限られていた。杉山教授は、パイナップル果汁に増殖促進の作用があることを発見し、製法を昨年10月に特許申請した。包括協定を結ぶ三次市の同社に共同開発を提案し、商品化を実現した。
竜眼由来の乳酸菌は、太らせたマウスを使った実験で、肝臓の脂肪を減少させる効果も確認。杉山教授は「人間のメタボリック症候群の予防にも効果が期待できる」と説明している。
【写真説明】広島大の技術を活用した植物乳酸菌ヨーグルトの新製品。右はドリンクタイプ
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