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福岡・能古島の女性遺体:須崎ふ頭に女性胴体、諸賀さんか

 ◇競艇場の300メートル北西

 14日午前8時45分ごろ、福岡市中央区那の津3の須崎ふ頭で「人間の胴体が浮いている」と男性作業員が福岡県警博多臨港署に通報した。駆けつけた署員が、海中に腹部から首の下までの胴体が漂流しているのを確認した。女性の遺体の一部とみられる。【島田信幸、関谷俊介、近松仁太郎】

 3月15日には同市西区の能古島で切断された下腹部が4月9日には同市中央区の福岡競艇場で両腕が見つかっており、いずれも同市博多区堅粕(かたかす)の会社員、諸賀(もろが)礼子さん(32)の遺体の一部と確認されている。県警は胴体が諸賀さんの可能性があるとみて、DNA型鑑定で身元の特定を急ぐ。

 県警によると、胴体部分は腰から首の下付近までで着衣はなかった。腐敗が激しく、きずやあざなどの外傷の有無は分かっていない。胴体が見つかった現場は、9日に両腕が見つかった福岡競艇場から北西に約300メートルで、周辺には木材会社や運送会社、倉庫などが建ち並ぶ。県警は12日から競艇場周辺の海上などで遺体の他の部位の捜索をしていた。14日午後から巡視船2隻を出して須崎ふ頭周辺を捜索する。

 付近で作業していた男性会社員(30)によると、同日午前8時ごろから、須崎ふ頭の岸壁で砂利の運搬作業をしていると、岸壁と台船の間数メートルにあおむけの状態で胴体が浮いていたという。男性会社員は「男女の区別もつかなかった。真っ白でマネキンのように見えた」と話した。

 近くで釣りをしていた男性(56)は「この港は満潮時に海や河口付近からごみが流れつく。競艇場で腕が見つかってから、他の部分も見つかるのではないかと思い、袋が浮いていると、気をつけて見るようにしていた。早く全部見つかってほしい」と話した。

 諸賀さんは3月5日、勤務先の製薬卸会社を退社した後、連絡がとれなくなった。自宅アパートには財布やバッグが残され、窓ガラスが内側から割れていた。県警は諸賀さんが帰宅した後、何者かに連れ出され、殺害されたとみている。

毎日新聞 2010年4月14日 西部夕刊

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