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KYルーキー 長野久義が狙われる

2010年04月14日17時00分 / 提供:ゲンダイネット

ゲンダイネット

●木村コーチが倒れた2日後

 ド派手なパフォーマンスが広島ナインの逆鱗(げきりん)に触れた。

 去る4日に行われた広島―巨人戦(マツダスタジアム)の四回表だった。2死一塁の場面、新人の長野(25=ホンダ)が放った打球は、大きな放物線を描いて左翼スタンド上の防球ネットを直撃。特大のプロ初アーチに気持ちよくダイヤモンドを一周した長野はベンチ前に戻ってくると、ラミレスとパフォーマンスを披露。喜びを全身で表現する長野の姿を目の当たりにした広島ナインや首脳陣の顔がみるみる険しくなったが、それもそのはずだ。

 この日の2日前、巨人の木村拓也内野守備走塁コーチが試合前の練習中に突然倒れた。搬送された病院でくも膜下出血と診断され、意識不明の状態が続いていた。木村コーチは95年から06年途中まで広島に在籍。広島ベンチには、当時一緒にプレーした野村監督や大野投手コーチをはじめ、石原や東出、高橋建、嶋、広瀬などがいる。

 木村コーチが倒れた直後には、私生活でも仲が良かった前田智が血相を変えて、「救急車だ!」と叫び、プライベートでも親交があった浅井コーチは、試合どころではないというほどショックを受けていたという。多くの選手がかつてのチームメートの病状を気にかけていたのだ。それは巨人の他の選手も同じだったはずである。

 木村コーチの病名がくも膜下出血と知った広島の関係者は4日の試合前、「いまだに意識が戻らないというのは心配だ。奇跡を信じているが、あれから2日だろ。厳しい結果になるかもしれない」と重い口調で語っていた。広島ベンチにいる誰もが胸の中に秘めていた思いに違いない。

●「許さん」「二度と打たせない」

 予断を許さない状況が続く木村コーチの回復を祈る広島ナイン。その目の前で長野は自身の初アーチにはしゃいでみせた。古巣の友たちは、はらわたが煮えくり返るような、抑え切れない感情が芽生えたのだろう。

 このときのベンチの様子を某広島選手に聞くと、その場は異様な雰囲気に包まれ、誰ともなく「ヤツだけには二度と打たせん……」「外国人のラミレスはともかく、長野のアレは許さん」という怒りに満ちた声を発したという。

 長野はルーキーで木村コーチは新任。しかも外野手と内野守備走塁コーチという間柄だった。それほど親しかったわけでもなかったかもしれない。

 それにしても自軍のコーチが懸命に病と闘っている時だ。容体を心配する家族は夜も眠れない日々を送っていることは、普通の大人なら容易に察しがつくはずだ。家族や友人たちの気持ちをおもんぱかれば、悪気がないとしても、カープ関係者からあのお祭り騒ぎは不謹慎と言われても仕方あるまい。

 そもそもこの新人、チーム内での評判とは対照的に、球界内ではあまりいいイメージを持たれていない。

「アイツは何か勘違いしていないか」と声を荒らげるのは、広島でのパフォーマンス事件を聞いた横浜の某選手だ。

「入団早々の新人がですよ、これまで熱烈キス写真を週刊誌に激写されたことなんてありますか。それも相手は売名行為の売れないタレントではない。テレビ朝日の下平(さやか)アナでしょ。2度もドラフト指名(日本ハム、ロッテ)を蹴飛ばして、巨人に入るような新人は遊び方も違いますよね」

●まるで10年選手みたい

 別の選手も皮肉交じりにこう言う。

「(長野の出身大学である)日大OBに聞けば、長野は学生時代からプロ野球選手みたいな遊び方をしてきたそうじゃないですか。女子アナの件もそうですよ。社会人出身だろうが、普通は1年目は野球のことでアタマがいっぱいですよ。それが10年選手みたいな遊びっぷりでしょ。プロは甘くないってことを教えてやりますよ」

 巨人は23日から広島と東京ドームで対戦。24日のゲームを、7日に死去した木村コーチの追悼試合とすると発表した。

 この3連戦、長野が出場したときの広島ベンチの対応が見ものだが、今カードは新たな遺恨試合に発展するかもしれない。

(日刊ゲンダイ2010年4月13日掲載)


関連ワード:
長野久義  巨人  KY  ラミレス  くも膜下出血  

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