14日午前8時40分ごろ、福岡市中央区那の津3丁目の博多港・須崎ふ頭近くの海で、女性とみられる胴体部分が見つかった。県警は、近くの福岡競艇場や同市内の能古島で切断遺体の一部が相次いで見つかった会社員諸賀礼子さん(32)=同市博多区=の可能性が高いとみて、身元の特定を進めている。
県警によると、胴体は首から腹部にかけての部分。衣服はつけていなかった。同日午後、現場近くの岸壁で黒いポリ袋が見つかり、県警は胴体が入れられていた可能性があるとみて調べる。
現場は、9日に諸賀さんの両腕が見つかった福岡競艇場(同市中央区)の北側約250メートル。クレーン船で作業をしていた男性が発見、博多臨港署に通報した。船と岸壁の間にあおむけで浮いていて切断面以外は目立った外傷はなかったという。
県警は両腕の発見を受け、13日午後5時まで、福岡競艇場周辺を捜索。福岡管区気象台によると、13日深夜-14日未明、北風が吹いていた。
諸賀さんは3月5日午後7時ごろ勤務先を1人で退社。参加予定だった翌日のゴルフコンペに姿を見せず、連絡が取れなくなった。同15日に能古島の海岸で腰の部分が見つかり、両腕は福岡競艇場内でポリ袋に入った状態で発見された。
県警は、諸賀さんが殺害された後、遺体を切断されたとみて、交友関係を中心に捜査している。
=2010/04/14付 西日本新聞夕刊=