04~08年に全国の18政令指定都市で、ライターの火遊びが原因の火災が1319件あり、うち約4割の526件が12歳以下の子どもによるものだったことが19日、消費者庁などの実態調査で分かった。ライターの安全規制を検討している消費経済審議会の作業班に同日報告された。作業班は規制を認める方向で、具体的な基準や対象となるライターの範囲などを詰め、5月にも検討結果をまとめる。
実態調査によると、12歳以下の子どもによるライター火遊び火災で153人の死傷者が出ていた。5歳未満に限ると発生107件で74人の死傷者が出ており、危険性が際立っている。また、99~08年に全国で起きた火遊び火災3万2108件のうち半分以上(1万7160件)はライターが原因だった。
火遊びによる火災が多いことから欧米では、子どもが簡単に使えないようにするチャイルドレジスタンス機能を盛り込んだ安全規制が実施されている。日本には法規制がなかったが、経済産業省が昨年12月、規制の検討を開始。消費生活用製品安全法上の特定製品に指定し、安全基準を設ける方向で同審議会に諮問している。【山田泰蔵】
毎日新聞 2010年3月19日 18時58分(最終更新 3月19日 19時25分)