厚生労働省は13日、虚偽の人事異動予定を伝え、「金があれば回避できる」と元部下の男性職員(55)から現金100万円をだまし取ったとして、同省統計企画調整室の男性室長(56)を停職3カ月の懲戒処分にしたと発表した。室長は同日付で依願退職した。同省の調査に「個人的に緊急の金が必要で、魔が差した」と話しているという。
同省によると、室長は先月16日、元部下に、地方へ異動するとのうその情報を伝えたうえで、「自分にはツテがあり金があれば回避できる」などとして、翌日に同省近くの喫茶店で現金100万円をだまし取ったという。
不審に思った元部下が先月末に同僚に相談。今月7日に上司らが室長を問い詰めたところ、うそを認めた。室長は謝罪して現金は返したという。
厚労省は「国民の信頼を裏切る行為で遺憾。国民の信頼に応えられるよう指導を徹底したい」とコメントしている。
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