サッカー:GK李雲在めぐり、代表コーチ陣ピリピリ

許丁茂監督

 このところサッカー韓国代表のコーチ陣は、非常に言葉数が少ない。李雲在(イ・ウンジェ)=36、水原=の不調をめぐり、自分の発する一言が波紋を呼ぶのではないかと慎重になっているのだ。李雲在のコンディションが悪く、刺激を与えようと発した言葉が、韓国サッカーをめぐる大騒ぎに発展し、関係者の負担は尋常ではない。デリケートな性格の李雲在にとって逆効果なのではないか、それに伴い李雲在の所属する水原にも悪影響を与えるのではないかと心配が絶えない。

 11日、江原-慶南戦が行われた春川総合運動場を訪れたキム・ヒョンテ代表GKコーチとパク・テハ・コーチも、同様の反応を見せた。

 許丁茂(ホ・ジョンム)監督に対し、GKの先発や主力の起用について直接助言するキム・コーチが姿を現すと、取材陣が押し掛けた。

 特に、快進撃を見せる慶南の守護神・金秉址(キム・ビョンジ)=40=が、このところ好調ぶりを見せており、キム・コーチの観戦に注目が集まった。代表メンバーが一人もいないチーム同士の試合だったため、金秉址の状態をチェックしに来たのでは、との憶測が流れた。2002年のワールドカップ(W杯)韓日大会当時は、金秉址と李雲在が代表のメーンGKの座を懸けて激しい争いを繰り広げており、今回もその再現になるのではないかとの声も聞かれた。

 だが、キム・コーチは豪快に笑いながら「天気もいいし、パク・コーチと共に夫婦で見に来た」と否定。

 李雲在に関する質問が集中すると、「その問題については本人が一番よく分かっている。非難や批判はやめて静かに見守りながら待つことが、李雲在と代表の双方にとって望ましいこと」と述べるにとどめた。

 だが、キム・コーチは「代表のコーチ陣が試合会場を訪れたと騒いだら、40歳になる選手(金秉址)が緊張するじゃないですか」と冗談交じりに語った。李雲在や現在のGK3人体制について、これ以上騒ぐのはやめてほしいという意味だった。また、金秉址が今シーズン7試合で6失点と、1試合平均失点が0点台という好調ぶりを見せているものの、代表復帰は難しいとの意味も含んでいるようだった。

 キム・コーチは「済州のコーチ時代から、江原のGK劉鉉(ユ・ヒョン)に注目していた」などと話し、金秉址への関心をそらした。

 だが、金秉址は「僕の能力は4年前も今も変わっていない。2年後だって(GKとして)ここに立っているはず」と、代表復帰へ強い意欲を示した。

春川=クク・ヨンホ記者

スポーツ朝鮮/朝鮮日報日本語版

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