「GM大宇を育ててこそGMは生き残れる」
専門家ら「IT大国・韓国の未来の自動車技術を活用すべき」
「GM大宇は生産性が高く、韓国の部品産業は今なお中国よりも優れているため、今後3年から4年は問題ないとみられる。しかし、ゼネラルモーターズ(GM)の近視眼的な戦略が今後も続いた場合、将来性は低くなるだろう」と専門家は指摘する。
GMの世界的な生産拠点拡大戦略により、GM大宇の生産規模は2-3年後には大幅に減少することが確実視されている。GM大宇のマーク・アーカモン社長が労働組合に対して行った説明によると、GM大宇の主力車種のうち次世代モデルの開発・生産計画が決まっているのは、2013年に発売予定のマティズ・クリエイティブ(M400)だけだ。
つまり、軽自動車1車種以外には、今後は何を主力車種として企業を存続させるかというビジョンがないということだ。完成車メーカーの存続は、新車を開発し続けることによって可能となる。一般の企業なら、5年以内の新車開発計画を立てているのは常識だ。
このままでは、GM大宇が第2の双竜自動車となってしまう可能性が非常に高い。とりわけGM大宇は、双竜自に比べて10倍以上の規模があるため、韓国の自動車業界に及ぼす影響は計り知れない。
GM大宇は1万7000人の社員のほかに、下請けを含む間接雇用規模が20万人から30万人に達する。産業研究院機械産業チームのイ・ハング氏(チームリーダー)は、「GM大宇は年間で最大200万台(半製品の輸出を含む)の生産が可能なため、それだけ下請け各社に及ぼす影響も莫大(ばくだい)なものになる」と述べた。
GMが自動車の電気化・電子化を推進するに当たり、韓国の自動車産業が持つ潜在力を活用できず、短期の収益ばかりに関心を持っているのは戦略的ミス、という見方もある。つまりGMは、今後中国市場に力を入れていく計画だが、上海GMは、上海汽車が51%の株式を保有しているため、長期的には中国が単独で経営権を行使する可能性を排除できない。
一方GM大宇は、GMの完全な支配下にある。また、韓国は技術力が高く、自動車部品産業のインフラも整っているため、将来の自動車開発に必要なIT(情報技術)や電子分野では世界トップレベルの競争力を持っている。そのためGMは、GM大宇をもはや短期的な収益を回収するための下請け的存在と考えるのではなく、双方が共存できるパートナー関係を築くことが適切ということだ。
GM大宇の元役員は「GMとGM大宇の双方が成長できるよう、GM大宇内部の韓国人役員だけでなく、政府や取引銀行も適切なレベルでの関与と協力を行っていく必要がある」と指摘した。
崔元碩(チェ・ウォンソク)記者
アン・ジュンホ記者
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