就職人気第4位! 若者の希望の星、日本郵政

2010/4/13 17:24

   先日、リクルート社の出した「大学生の就職志望企業ランキング」で、日本郵政グループが4位につけていて驚いた。再国有化や郵貯上限額の引き上げで、一躍旬の企業に駆け上がったのだろう。ソフトバンクでもトヨタでもなく、今の若者にとって一番クールな会社は郵政グループということだ。

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両者ともセリフ棒読みの大根面接

   22歳という若さ、そして無限に広がる可能性。青春のすべてを郵政にぶつける若者たち。

「僕らだけは終身雇用で守ってください!」

   そんな学生の熱き想いは、元公務員である面接官たちもよく理解している。自分たちも若いころ、同じような熱き想いに身を焦がした身だからだ。なんたって黄金の80年代あたりに旧郵政省に入ってるんだから、安定志向で言えば今の学生よりずっと上。石橋をほふく前進するような立派な先人達である。

   彼らは、後輩たちに厳しい姿勢で臨むはず。

「これからのビジネスは、自分で動ける人間が求められてるんだよ」

といって、学生たちに将来のキャリアデザインやビジョンを質問する。当然、自分たちは持ってないが、そんな素振りは一切見せない。

「そ、それは……」

   おのれの未熟を恥じ、必死に郵政志望の動機と自己PRを創造する若者たち。

「僕は昔から郵便局員があこがれでした」
「理想の男性は亀井さんです」

   そうして、先輩たちをも感動させる小話を考えだせた若者だけが、栄えある日本郵政職員として郵政ファミリーに迎えられる。郵貯限度額引き上げで、国の未来は暗いが組織の未来は明るい。もちろん、選挙では国民新党&民主党を全力応援だ。

(続く)

城繁幸(じょう・しげゆき)

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログはDoblogに障害が発生したため、gooブログに移転中。
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