2010-04-13
生物多様性条約締約国会議のボイコットを強く呼びかけるシー・シェパード
環境, 捕鯨問題, グリーンピース、シーシェパード, TOEIC、英検、時事英語
今秋名古屋で開催予定である生物多様性条約締約国会議への出席ボイコットを呼びかけるシー・シェパードの声明が出たので、和訳を付した上で、クリップします。
生物多様性条約は、(1)生物多様性の保全、(2)生物多様性の構成要素の持続可能な利用、(3)遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分、を目的とする国際条約であり、条約加盟国は、生物多様性の保全と持続可能な利用を目的とする国家戦略を作成・実行する義務を負います。日本はこの条約を平成5年に批准しており、条約に基づき、2007年11月に「第3次生物多様性国家戦略」を閣議決定しています。
今秋には、日本政府がホストとなり、名古屋で第10回締約国会合を開催します。ちなみに、歌手のMISIAさんが「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)名誉大使」として、国連事務総長から任命されています。
シー・シェパードが生物多様性条約締約国会議のボイコットを強く促す
10月に、日本は生物多様性条約締約国会議を名古屋にて主催する。
シー・シェパードは非政府組織(NGO)に対して、生物多様性を保全することに対し真摯な態度を取ろうとするなら、この会議をボイコットするべきと、強く促しているところだ。
「私たちは、名古屋の締約国会議において、先般カタールで開かれたワシントン条約締約国会合で行われたことと同様のことを、日本に絶対させてはいけない」と、シー・シェパードの創始者、ポール・ワトソン*1が語っている。「日本は経済合理性を優先したえせ科学の実践に成功し、(ワシントン条約上における)提案された、海洋動物の絶滅危惧種への掲載を止めさせる投票を強行することによって、ワシントン条約の信頼性を失墜させた。私たちは、条約議定書の内容を牛耳ることになる、名古屋の締約国会議を信頼することが出来ない。日本は生物多様性の保全に関心はない。日本の関心は、生物種の減少と引き換えに経済的利益を享受することにある。」と語っている。
数週間にわたる集中討議と6週間にわたる準備を終え、今週、「遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)」に関する議定書原案*2が、コロンビアのカリで開かれた、生物多様性条約の作業部会において、作成された。この原案は、名古屋で間もなく開催される締約国会議において、採択を目指すものだ。
このことが意味するのは、(条約議定書が目指すのは)公平な利益配分であり、減少や絶滅から生物を守るものでない、ということだ。
条約議定書原案は、まだ公開されていないが、「アクセスと利益配分(ABS)」を取り扱うものであり、経緯としては、製薬業、農業、園芸業、バイオテクノロジーといった開発途上国のセクター間で、対立してきたテーマだ。
ABSは、植物にせよ、動物にせよ、あるいは、細胞等生物の微小要素にせよ、遺伝資源へのアクセス方法、及び、研究機関、大学、私企業が遺伝資源を利用することにより生み出される利益を、資源を提供する人や国とどのように共有していくかについて、規定するものである。
このサミットなるものは、生物種からの搾取に焦点を充てるものであり、保護と保全にまったく関心が払われていない。
環境問題を取り扱う国際会議は、1972年のストックホルム会議*3に始まり今日に至るまで、何か成果を挙げるのにことごとく失敗している。1992年のリオ*4は失敗した。コペンハーゲン*5も失敗した。ワシントン条約締約国会合も失敗したし、名古屋会議は、生物多様性の減少を食い止める意味では完全に意味をなさない結果になるだろう。
「この会議は、生物からの過剰な搾取に対し最も無責任であると断定でき、国際約束を忠実に履行できず、ワシントン条約締約国会合や国際捕鯨委員会の投票の工作を図る、日本に対してある種のお墨付きを与えるものだ。」とポール・ワトソンは話す。
この会議に参加するすべての非政府組織(NGO)は、絶滅危惧種の保全に対して責任と権限を持つ機関を牛耳ろうとする日本の取組に対し、支援と支持と承認を与えるだけの結果になる。
「私は、グリーンピース、世界自然保護基金(WWF)、コンサベーション・インターナショナル等の規模が大きな非政府組織に対し、会議に出席せず、また、名古屋で行われる言葉遊びに正当性を与えることのないよう、主張する」とポール・ワトソンは語る。「今まさに、地球と絶滅危惧種に対して何も意味のない会議に出席を止めるべき時である」
Sea Shepherd Urges the Boycott of the Nagoya Biodiversity Summit
In October, Japan will host the Biodiversity Summit to be held in Nagoya, Japan.
The Sea Shepherd Conservation Society is urging non-governmental organizations to boycott this meeting if they truly are concerned about the protection of biodiversity.
“We cannot allow Japan to do in Nagoya what they have just done in Qatar at the CITES meetings,” said Captain Paul Watson, Founder and President of Sea Shepherd. “Japan succeeded in side-lining*6 science in favor of *7 economics and destroyed the credibility of CITES when they strong armed *8 the vote to stop the listing of all marine species proposed for the endangered species list. We must not give credibility to the Nagoya Conference that will allow them to control the agenda. Japan is not interested in protecting diversity. Japan is interested in profiting off diminishment*9.”
This week, after weeks of intensive discussions and six weeks of preparation, a draft international agreement on access to the Earth’s genetic resources and the fair and equitable share in benefits from their use has been finalized at a United Nations meeting in Cali, Colombia. This is the draft agreement for formatting the agenda at the up-coming Nagoya conference.
What this means is that the conference will focus on equitable use and not on protecting species from diminishment and extinction.
The draft protocol, which has yet not been publicly released, addresses the issue of “access and benefit-sharing” (ABS), which has historically been a source of tension between developing countries and companies in sectors such as pharmaceuticals, agriculture, horticulture, and biotechnology.
ABS refers to the way genetic resources – whether plant, animal or microorganism – are accessed, and how the benefits that result from their use by various research institutes, universities, or private companies are shared with the people or countries that provide them.
This so-called summit will focus on exploitation of species and not their protection or conservation.
International meetings addressing environmental concerns have consistently failed to achieve anything from the 1972 Stockholm Conference on the Environment to the present day. Rio in ‘92 was a failure. Copenhagen was a failure. CITES has failed and Nagoya will achieve absolutely nothing positive for halting *10 diminishment of bio-diversity.
“What this meeting will do is lend legitimacy *11 to Japan, arguably *12 one of the most irresponsible nations on Earth for the practice of over-exploitation of species, failure to abide by *13 international agreements, and for deliberately *14 conspiring *15 to manipulate the votes of bodies like CITES and the IWC,” said Captain Watson.
Any non-governmental organization that attends this meeting will simply be giving aid, comfort, and endorsement to Japan’s efforts to control the regulatory bodies responsible for the protection of endangered species.
“I appeal to the large NGO’s like Greenpeace, World Wildlife Fund, Conservation International, Friends of the Earth, etc to NOT attend this meeting and to not lend legitimacy to this charade *16 in Nagoya,” said Captain Paul Watson. “It is time to stop participating in conferences that achieve nothing positive for the planet and for endangered species.”
http://www.seashepherd.org/news-and-media/news-100401-1.html/
*1:シー・シェパードの代表。過去に国際環境団体グリーンピースに在籍するも、脱退
*2:毎日新聞の報道によれば、遺伝資源の原産国に利益が確実に配分されるよう、各国が法律などを定めなければならないと規定。企業や研究機関が資源を探索する際には、原産国の事前了解を得るとともに文書で契約を結ぶよう求める。不正利用に対しては、資源の利用国と原産国が協力して取り締まる。また、得られた利益については、生物多様性の保全と持続可能な利用に使うことを促進するよう各国に求める。
*3:「かけがえのない地球 (Only One Earth)」をキャッチフレーズとして、国際環境法の基本文書とされる人間環境宣言の採択や、国連環境計画(UNEP)の設立を決定
*4:ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された環境と開発に関する国際連合会議(UNCED)(国連地球サミット)のこと。「環境と開発に関するリオ宣言」が採択。地球規模で環境と開発を調整する持続可能な開発の概念が中心である
*5:ポスト京都議定書について議論した、第15回気候変動枠組条約第15回締約国会合のこと
*6:side-line 他人がする,ある特定の行動を邪魔する
*7:in favor of 〜を好んで,〜を優先して
*8:strong arm somebody to do 人にある行動を強要する
*9:off 〜 〜から何かを得る=〜の犠牲と引き換えに
*10:halt = stop
*11:lend legitimacy to 〜 〜を正統と認める
*12:ほぼ間違いなく
*13:abide by 〜(decision, agreement, law)〜に従った行動をとる
*14:静かに慎重に
*15:conspire to do 諮って〜する
*16:フランス語で言葉遊び,見え透いた真似
2010-04-12
2010 年04月12日のTwitter
- 06:35 グリーンピースやシー・シェパードその他反捕鯨の言動について考える「反捕鯨論者のカルトチックな思い込みはとにかくイタい」というエントリを更新しました。 http://bit.ly/djS2l1 #greenfighters
- 22:08 「amazonに武田邦彦氏の『大麻ヒステリー』に関する書評を書いたら、跡形もなく削除されてしまった。」なるエントリをアップ。 http://bit.ly/9cNKnu #taima #marijuana #cannabis
- 22:26 「大牟田の発砲事件に在日朝鮮人が深く関与しているのに、どのマスコミもそれに触れない」というエントリをアップしました。http://bit.ly/bIttRJ #korea
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大牟田の発砲事件に在日朝鮮人が深く関与しているのに、どのマスコミもそれに触れない
朝日新聞が、在日朝鮮・韓国人の犯行を意図的に隠すような報道をしているのを見つけたので、クリップしておきます。
乾いた銃声、立て続け 「怖かです…」今度は大牟田で(朝日新聞)
福岡県内での発砲事件がやまない。今度は大牟田市に銃声が響いた。現場周辺の人たちは普段から暴力団組員の影を気にしていた。「起きてはならないことが起きた」。12日朝、付近の小学校では、登校する子どもたちを大勢の保護者らが見守った。
大牟田市南船津町4丁目の住民によると、新聞配達の人が11日朝5時ごろ、発砲音を聞いた。連続4発。そばに白いワゴン車が止まり、わきの四つ角にも別の白い車が止まっていたという。
現場は平屋の民家だが、監視カメラが取り付けられている。両隣との境は高さ2メートルほどのブロック塀で仕切られ、有刺鉄線が張り巡らされている。道路に面した窓には「強化ガラス」と書かれたガラスがはめられていた。
県警によると、民家には指定暴力団・九州誠道会(本部・同市)の関係者が普段から出入りしていたという。
近所の人によると普段、若い組関係者が10人ほどおり、組長風の男性が訪れた時は弾よけと思われる盾を持って守っていたという。今回の事件後も、玄関のわきには透明の盾が置かれていた。
近くに住む男性は「何かあるんじゃないかと思っていたが、起きてはならないことが起きた」と話す。
一方、弾痕のような跡が外壁から見つかった同市明治町3丁目のマンションは、コンクリート打ちっ放しの9階建て。住民の間では、以前から「組員の住むマンション」として知られていた。
近くの男性は11日午後11時すぎ、自宅でテレビを見ていて、5、6回連続で「パン、パン」と音を聞いた。窓を開けて外を見たが、特別変わったことはなかったという。
マンション向かいの別の男性も当時は寝ていたが、パーン、パーンと5、6発連続で爆竹のような乾いた音を聞いた。男性は「まさかこんなところで発砲事件が起こるとは思っていなかった」と驚く。
マンション近くの市立明治小(馬場直子校長)では12日朝、警察官や大勢の父母らが見守る中、子どもたちが登校した。交差点など10カ所に教員を配置し、地域のボランティアに登校の見守りを依頼。下校時は、帰宅する方面ごとに教員に引率させるという。馬場校長は「マンション近くに住む児童もいる。1人になる時間がないようにしたい」と語った。
2年生の子どもに付き添ってきた主婦は「怖かですよ。子どものことが心配」と話しながら、弾痕のような跡が残るマンションを見上げた。
http://www.asahi.com/national/update/0412/SEB201004120009_01.html/
同じ事件をRKB毎日放送が以下のように報じています。
九州誠道会に連続発砲か(RKB毎日放送)
大牟田市で、九州誠道会の組員らが使用している民家とマンションに銃弾が撃ち込まれる事件があり、警察は抗争事件の可能性もあるとみて調べています。
九州誠道会の前会長の関係者が所有する福岡県大牟田市の民家では、きのう午前5時ごろに発砲音がしたということで、これまでに少なくとも3発の銃弾の痕が見つかりました。
また、昨夜遅くには大牟田市のマンションでも、「けん銃の発砲音のような音が聞えた」と通報があり、銃弾の跡が数か所見つかっています。
このマンションには、九州誠道会系の組長や組員らが住んでいるということです。
現場近くの小学校ではけさ、警察官らが見守る中、児童が登校しました。
九州誠道会は、道仁会と抗争事件を繰り返していて、この4年間に一般市民を含む8人が死亡しています。
http://news.rkb.ne.jp/rkb_news/archives/015142.html/
RKBの報道から、発砲があったのは前会長の関係者が所有する民家ということが分かります。前会長というのは、本名:朴植晩、通名:村神長二郎、在日朝鮮人で、現在服役中。
この前会長が以前逮捕された際には、朝日新聞だけ、通名を報じたのみで、本名による報道を行いませんでした。在日朝鮮・韓国人の犯行は、巨大メディアによって意図的に隠ぺいされる傾向が強いような気がします。
amazonに武田邦彦氏の「大麻ヒステリー」に関する書評を書いたら、跡形もなく削除されてしまった。
昨日4月11日に「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」でお馴染みの武田邦彦氏による、大麻に関する大いなるペテンというエントリを掲載し、内容をそのままamazonの書評に投稿したら、跡形もなく消去されてしまったので、その旨報告をさせて頂きます。1つ星で「読む価値なし」と書いたのが営業妨害になったのかも知れません。
- 作者: 武田邦彦
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/06/17
- メディア: 新書
- 購入: 2人 クリック: 16回
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2010 年04月11日のTwitter
- 10:06 シー・シェパードのインタビュー要約「シー・シェパードの活動は人に危害を加えることのないよう徹底している」「日新丸に投げた酪酸は、人体に対して危害を与えるものでない」「日本人乗組員の負傷は、調査船が散布した胡椒スプレーが風に流され顔に当たったから」#greenfighters
- 10:23 環境雑誌ソトコトで多少評価されても、シー・シェパードは日本に暴言を吐き続けるhttp://tinyurl.com/ycnpd67 #greenfighters
- 10:29 ポーランド大統領が事故死した旧ソ連製航空機 ツポレフ154の思い出 http://tinyurl.com/ydxqcs7
- 10:36 人の良い日本人は、狡猾な中国人に遅れをとっている場合ではない Key Words:地政学 スーダン コンゴ民主共和国 資源外交 大使館 ノンキャリア http://tinyurl.com/y8bcufa #china #pko
- 10:37 朝鮮学校を高校無償化の対象とするか否かの判断は、国籍や経営方式には関係ない話 http://tinyurl.com/y9ux6zn
- 10:54 立ち上がれ日本の「日本」は「ニホン」なのか?「ニッポン」なのか?何を目指した政党なのか、今のところよく分からないが、外国向けの発信機能を期待。
- 10:57 たちあがれ日本の結党趣旨「我々は、政治の流れを変えるための『捨て石』となる決意をもって『打倒民主党』、『参議院与党過半数阻止』のために立ち上がった。」とあるけど、今度の参議院選挙が終わったら、まさか、用なしということなのだろうか。http://www.tachiagare.jp
- 22:29 「『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』でお馴染みの武田邦彦氏による、大麻に関する大いなるペテン」なるエントリーを更新しました。 http://bit.ly/9kKJed #marijuana #cannabis
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反捕鯨論者のカルトチックな思い込みはとにかくイタい
環境テロリスト団体シー・シェパードをはじめとする反捕鯨論者の言動がカルトチックでなのは、拙ブログのエントリ「環境雑誌ソトコトで多少評価されても、シー・シェパードは日本に暴言を吐き続ける」でお知らせしたとおりですが、カメクジラネコ氏の最近のエントリ「捕鯨関連情報クリッピング/捕鯨でつぶやきていうかグチ」の暴走ぶりも凄いので、クリップしておきたいと思います。
内容は赤松広隆農林水産大臣の記者会見の発言に、ケチをつけるものです。無論、大失敗というか、カメクジラネコ氏が大恥をかく結果になっただけに終わりました。
◇捕鯨でつぶやいてみる・その2
【赤松農林水産大臣記者会見概要】(4/9,農水省HP)
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/min/100409.html
http://blogs.yahoo.co.jp/marburg_aromatics_chem/63091024.html
エチゼンクラゲかよ!?
ちなみに、エチゼンクラゲ大発生の推定要因は
1)漁業資源の乱獲
2)温暖化
3)富栄養化
4)海洋構造物、プラスチックゴミ
(「エチゼンクラゲはなぜ大発生するのか」広島大学上真一教授:どうぶつと動物園2010春号〜)
クジラのクの字も出てきません。
要するに、ぜーんぶひっくるめて「いいことが続いてやる気になってる水産庁の連中(官僚)」の所為です!
赤松農相、そんなデタラメなことばっか言ってちゃ赤点だよっ!!
http://kkneko.sblo.jp/article/37047839.html/
上のリンクにある記者会見を読んで頂ければ、分かりますが、農林水産大臣はエチゼンクラゲのエの字も言っていません。クジラ擁護のカルトにはまると、日本語もまともに読めなくなってしまうのでしょうか。
また、エチゼンクラゲの大発生の推定要因を4つほどあげていますが、この適否はともかくとして、「温暖化」、「富栄養化」、「海洋構造物、プラスチックゴミ」を全部ひっくるめて水産庁の役人に責任を帰せようとするのは、あまりにもアンフェアでしょう。「温暖化」は、自然によう地球規模の気候変動が原因で、人為的にとてもコントロールできるものではありませんし、「富栄養化」は下水道整備の遅れ等河川から流入する環境負荷の管理不徹底、「海洋構造物」は漁港整備よりも、大規模工業地帯をはじめとする企業や公共による港湾整備の寄与分の方が圧倒的に多く、「プラスチックゴミ」は環境モラルの低い中国人・韓国人が海洋投棄したものです。
要するに、ぜーんぶひっくるめて間違っています!
カメクジラネコさん、そんなデタラメなことばっか言ってちゃ赤点だよっ!!
2010-04-11
「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」でお馴染みの武田邦彦氏による、大麻に関する大いなるペテン
新書は、読者に対して、専門的知見を読み解く鳥瞰図を与えてくれるものです。優れた本を一旦手に取れば、僅か数時間で、その分野のエッセンスを理解することも出来ます。
新書を手に取る読者の多くは、その道の知見を殆ど持たない素人です。悪意のある作者であれば、必ずしも通説とは言えない主張をわざと展開し、読者を完全にミスリードする危険性すら併せ持ちます。
武田邦彦氏と言えば、中部大学教授で、資源問題等に関する解説でテレビ・マスコミで有名な方です。「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」シリーズや、「『地球温暖化』論で日本人が殺される!」、「暴走する『偽』環境ビジネス」等の著書で有名ですが、「大麻ヒステリー」という著作を手にしたので、メモしたいと思います。
特に酷いと感じたのは第4章「大麻とカンナビノールが精神に及ぼす影響」という章です。武田邦彦氏は「大麻は健康上は問題はない」とか「大麻はアルコールやニコチン・タバコよる安全」との主張をしています。しかしながら、武田邦彦氏が依拠する「科学的根拠」とするものは、1893〜1972 年に作成されたものと極めて古く、例えば1997年に発表されたWHO世界保健機構のレポート等にまったく言及していません。また、大麻とアルコール・ニコチン・タバコとの危険性の比較でも、1963年と極めて古いレポートを参照しています。現在と過去では、流通する大麻に含まれるカンナビノールの成分に大きな隔たりがありますから、自己の主張に都合のいい古いレポートのみを持ち出すのは明らかに「ペテン」です。また、武田氏が参照している「1994年にアメリカ国立薬物乱用研究所(NIDA)の比較表」というのは、NIDAが組織として発表したものではありません。この比較表というのは、NIDAに所属する一研究員と外部研究者が恣意的にランク付けした表がニューヨークタイムズNew York Timesに掲載されただけのもので、査読、つまり専門家による科学的検証を経たものではありません。その証拠に武田氏は、この比較表の出典を一切記載しないという、科学者が執筆する文章として、あるまじき態度を取っています。
てなわけで、Nyangoとしては、「大麻ヒステリー」を読む価値なしと認定したいと思います。
- 作者: 武田邦彦
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人の良い日本人は、狡猾な中国人に遅れをとっている場合ではない
1970年代に既に中国はアフリカに対して地政学的な戦略展開を繰り返してきました。天然ガス等エネルギー輸送回廊の確保を目的とした、武器輸出、工作員の派遣などによる懐柔工作が繰り返されてきました。最近では、コンゴ民主共和国などに対しても金やダイヤモンド等を狙った関与を強めていますし、ソマリア沖における海賊対処行動を隠れ蓑とした洋上訓練を繰り返したりしています。また、南西アジアにおける港湾の空白地帯であった、グワダール港開発に対しても、パキスタン政府に対し豊富な資金を提供しています。
一方、アフリカに対する日本のプレセンスは、残念ながら極めて低い現状です。エジプトやワールドカップが開催される南アフリカ共和国といった一部の国以外、大使館による目立った活動は行われていません。トップである大使のポストが、退官間際のノンキャリアのための「上がり」ポストとして使われているのと、決して無縁な話ではないでしょう。
日本がこれまで地道に培ってきた、優れた技術力と組織力をベースに、様々な国際貢献活動を展開して頂きたいと思います。
スーダンに陸自ヘリ派遣検討
(産経新聞)
政府が国連平和維持活動(PKO)スーダン派遣団(UNMIS)への陸上自衛隊ヘリ部隊の派遣を検討していることが10日、分かった。また、政府は東ティモール支援でも、陸自から軍事監視要員2人の派遣を検討している。
UNMISが活動するスーダン南部は陸路が未整備で、陸自の輸送ヘリ派遣には物資空輸のほか、来年1月に実施される南部独立の是非を問う住民投票での投票箱輸送を支援する役割が予想される。陸自ヘリ部隊の海外派遣は平成17年のパキスタン地震での被災者救援以来。PKO活動としては初めて。
政府は、PKOへの積極参加を公約とする民主党政権の発足を受け、昨年末からUNMISへの部隊派遣の可能性を探ってきた。まず、道路建設やインフラ整備にあたる陸自施設部隊の派遣を計画したが、2月にハイチに350人規模の施設部隊を派遣したため、スーダン支援の方は白紙に戻して再検討していた。
国連外交筋によると、スーダンでは今月の大統領選挙の準備でも投票箱の設置に遅れが出るなど、輸送手段となるヘリ不足が深刻だ。外務省ではスーダン自立の鍵となる公平な選挙実施に向け、陸自ヘリを派遣することが可能か、国連側と水面下の調整に入っている。
日本が4月に国連安全保障理事会議長国となったことを受けて、岡田克也外相は16日に、内戦などで荒廃した国の再建を手助けする「平和構築」をテーマにした安保理の公開討論会の議長を務める。これに関連、日本は議長国としての主導的な立場を活用して、現在のUNMISの活動期限(4月末まで)の延長を提起し、陸自部隊派遣も含めて、スーダン問題に積極的に関与していく考えだ。
一方、同じく平和構築問題で議題となる東ティモールPKOでは、鳩山由紀夫首相が3月に来日したホルタ大統領に国連東ティモール統合ミッション(UNMIT)への参加検討を表明している。非武装の陸上自衛官2人を派遣し、国境などでの停戦監視を支援する方針だ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100411/plc1004110131002-n1.htm/
ツポレフ154の思い出
学生の頃、バックパッカーとして、ポーランド、チェコ、オーストリア、ハンガリー、ロシア等の東欧諸国を旅行したことがあります。アウシュビッツや赤の広場を見学したことが特に印象的でした。
モスクワを拠点とするアエロフロート・ロシア国際航空のお世話になりました。同社の主力機は、最近ではエアバスやボーイングといった西欧諸国の製造航空機が導入されているものの、当時はツポレフやイリューシンといった、旧ソ連が製造した飛行機が主力でした。私が旅行した際も、モスクワ〜ワルシャワ間と、ブタペスト〜モスクワ間で、今回墜落した大統領機と同じツポレフ154に搭乗しました。
同機の特徴は、座席が前にも後ろにも倒れることです。飛行機の進行方向と逆向きに座ることも可能。現にロシア人らしき6人組が、向かい合わせになって座っているのを見たときには本当にたまげました。
同じ旧ソ連が誇る飛行機にアントノフというのがあります。函館とユジノサハリンスク(サハリン)を結ぶ定期便に使用されていたこともあります。離陸の際に機内に白煙が充満するのを見たときには、衝撃を受けました。
墜落大統領機ツポレフ154 老朽化、事故相次ぐ
(産経新聞)
ロシア西部で墜落したツポレフ154は、今も旧ソ連圏を中心に広く使用されているが、老朽化した機体が多く、事故が頻発していることで知られている。
旧ソ連が国内幹線と中距離国際線の主力機として開発し、71年に貨物便、72年に旅客便として就航。最大乗客数は180人。これまでに約千機が生産された。
最近では昨年7月にイラン西部で墜落、乗客乗員計168人全員が死亡。2006年8月にはウクライナ東部に墜落し170人が死亡している。
タス通信によると、今回の事故機は1990年に旧ソ連で製造され、ポーランドの政府専用機となっていた。カチンスキ大統領は同機を気に入っており、別の機種への更新を拒んでいたと報じられている。民間の航空会社は今も約200機を運航しているもようだ。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/100410/erp1004102308013-n1.htm/
環境雑誌ソトコトで多少評価されても、シー・シェパードは日本に暴言を吐き続ける
環境雑誌ソトコトに掲載されたシー・シェパードの特集が、twitterをはじめとする媒体で物議をかもしているそうです。調査捕鯨船日新丸に対し執拗な攻撃を繰り返し、乗組員を負傷させた、抗議船「アディ・ギル」号の船長ピーター・ベスーン容疑者の顧問弁護士がオーストラリアのラジオに出演し、日本に対し色々難癖をつけているようなので、彼の発言をクリップしておきます。
顧問弁護士によれば、「シー・シェパードはその活動にあたり、人間に危害を加えたりすることのないよう、徹底している」「日新丸に対して投げた酪酸は、人体に対して危害を与えるものでない」「日本人の乗組員が負傷したのは、日本がシー・シェパードに対して散布した胡椒スプレーが風に流されて顔に当たったからだ」とのことです(以下の記事の下線部分参照)。
国際化学物質安全性カード*1によれば、酪酸を暴露した際の身体の影響として、咽頭痛、咳、灼熱感、息切れ、息苦しさ、痛み、発赤、水疱、皮膚熱傷、眼の痛み、眼の発赤、重度の熱傷、視力喪失、腹痛、ショックまたは虚脱等だそうです。
酪酸は水溶性で、かつ、皮膚からの吸収が容易であることから、皮膚、眼、内臓への影響が生じるのだと思います。
Japan accused of Sea Shepherd 'show trial'
By North Asia correspondent Mark Willacy
The lawyer for a New Zealand anti-whaling activist facing trial in Japan has described the charges against his client as a joke.
Japanese prosecutors have charged Sea Shepherd activist, Peter Bethune, with trespassing on a whaling ship, carrying a weapon, damaging property and obstructing the passage of a vessel.
The most serious charge is causing bodily injury, which could see Bethune jailed for up to 15 years.
But Bethune's lawyer, Dan Harris, is accusing the Japanese of seeking a political show trial against his client.
"I expected more from the Japanese legal system - obviously I overestimated them," he said.
"I thought that they were going to treat this as a legal matter, which is what a sophisticated legal system is supposed to do.
"But instead they are clearly treating it as a political matter and it seems they want a political show trial."
Bethune was detained and taken to Tokyo after forcing his way onto a Japanese whaling ship in Antarctic waters in February.
He claims he wanted to make a citizens' arrest of the captain for running over and sinking his speed boat, the Ady Gil, alleging he and his crew were nearly killed.
Instead Bethune has been accused of causing bodily injury for throwing butyric acid against the whaling ship, which allegedly sprayed onto a crewman's face.
Mr Harris says the charges are absurd.
"The Sea Shepherd organisation has always stressed not harming anyone, and what was in those bottles was not harmful," he said.
"The physics involved in what the Japanese are claiming is pretty much impossible, because the bottle hit the ship and then they're claiming that instead of the liquid going down, it went maybe 20 feet up.
"That's pretty unlikely. What we believe happened is that the Japanese crew was trying to spray the crew of the Ady Gil with pepper spray and the wind blew the pepper spray onto the Japanese crew."
Sailor's knife, not weapon
Mr Harris also disputes the charge of carrying a weapon.
"He was not armed, he had a knife like virtually everyone who [is a] sailor on a vessel," he said.
"They have a knife as a tool. It was not a weapon. He never showed it, he never brandished it.
"I think that ... [Japan's] legal system has been hijacked by the small but very, very powerful and connected group of whalers."
Mr Harris says he is disappointed with how the Japanese have pursued the case.
"I am calling this a political show trial and two weeks ago I would never have used language like this because I actually believed in the system," he said.
"I believed that they felt they had to take him in, [that] they would maybe charge him with trespassing, cut a deal with him and let him go.
"He's been in jail for weeks now and he's not going to be let out on bond. This whole thing has been completely blown out of proportion."
The first hearing in the case is expected later this month.
http://www.abc.net.au/news/stories/2010/04/03/2863534.htm/
*1:化学物質を扱う労働者など化学や毒性の専門家でない人々を対象に、化学薬品の危険性に関する情報提供を行う