ルポ:種子島宇宙センター(上)

失敗を重ねて成長する宇宙開発

 今月8日、日本の宇宙に対する執念の「聖地」種子島宇宙センターでは、広さ8万平方キロの第2組み立て棟で、金星探査機「あかつき」に載せるH2Aロケットを組み立てる最終作業が行われていた。あかつきが同地に到着したのは3月17日だ。

 あかつきは金星周回軌道に到着し、大気を観測するのが目的。10日に発射場への設置作業が始まり、H2Aロケット17号機に載せて5月18日に打ち上げられる予定だ。H2Aロケットは、来年韓国の多目的観測衛星「アリラン3号」を搭載するロケットに選ばれており、初の商業化を目前にしている。

 日本は2007年、月探査衛星「かぐや」の打ち上げに成功し、09年にはH2Aロケット改良型のH2Bロケットの打ち上げも成功させるなど、宇宙に対する期待を膨らませている。5日に国際宇宙ステーション(ISS)に向け発射されたディスカバリー号に日本人が一人搭乗、ISSに滞在中の一人を合わせて、二人が同時に宇宙に滞在することになったことから、日本国内で宇宙に関する関心が高まっている。

 同センターの坂瓜則夫所長は、「日本はもちろん、米国、ロシア、フランスなど宇宙先進国は数多くの失敗を経て現在に至った。韓国は1、2度の失敗で挫折してはならない。ロシアのソユーズロケットは昨年、1957年から52年間で1700回の打ち上げに成功した記録を打ち立てたが、打ち上げ初年は17回中7回しか成功しなかった」と忠告した。

種子島宇宙センターのロケット発射場の全景。日本は同所で三つ目の探査衛星「あかつき」の打ち上げを準備している。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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