ライブドアグループの持ち株会社LDH(旧ライブドアホールディングス)は12日、傘下のポータルサイト大手ライブドアの株式の大半を、5月に韓国の大手インターネット関連企業NHNの日本法人に売却すると正式発表した。売却額は約63億円。NHNはライブドアのブランド名や従業員の雇用を維持し、現行のサービスを続ける方針だ。
LDHは、傘下のネット関連企業エイシスの全株式を、レンタルDVD店を展開するゲオに19億円で売却することも発表。LDHが進めてきたグループの事業整理はほぼ終了し、今後はライブドア事件にからんで元株主らが起こした巨額の損害賠償訴訟への対応や、現株主への資産分配に専念するとみられる。
NHNは、韓国でネット検索サービス「ネイバー」やネットゲームサイト「ハンゲーム」で高いシェアを持つ。日本でも2000年から事業展開し、09年12月期の国内売上高は約120億円。約350万人のブログ会員を抱えるライブドアを傘下に収めることで、検索サービス事業の拡大を狙う。
この日、都内で記者会見したNHN日本法人の森川亮社長は、「ライブドアにはユーザー参加型のサービスが多い。連携して、日本から新しい検索のトレンドを生み出していきたい」と述べた。