川田を倒して頂点ベルトを手中にした佐藤
「ゼロワン」(11日、靖国神社相撲場)
佐藤耕平(32)が、世界ヘビー級王者・川田利明(46)=フリー=を撃破し、デビュー10年目で悲願の頂点ベルトを手中にした。全身全霊の戦いは、天国の故橋本真也さん(享年40)の魂が乗り移った。ジャンピングキックを空手チョップでたたき落とすと、蹴りを挟んで2度目の原爆固めで3カウントを奪った。
流出した王座を6カ月ぶりに奪回した耕平は「桜は散ってしまったけど、チャンピオンとして、ゼロワンの花をもっと大きく咲かせたい」と、大見えを切った。2004年6月に靖国神社に出向いた破壊王は、力道山以来の奉納プロレスの復活を宣言。米国修行から帰国したばかりの耕平も帯同し「将来はオレの敵になる」と期待した。
翌05年4月に同神社で44年ぶりにプロレス大会が開催され、今回が6回目。恩返しの戴冠劇を果たした新王者は「いつまでも大谷、田中のゼロワンじゃない」と、世代交代をぶち上げた。5・5後楽園ホールでは、大谷晋二郎とのV1戦が決定。「背負う立場でやっていきたい」と、エースの自覚も口にした。
(2010年4月11日)