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「ダイヤモンドサッカー」で教わったこと

2010年4月13日

<岡野俊一郎・取材後記>
 岡埜栄泉総本家は、上野駅前の一等地にある。豆大福で有名な和菓子の店で、創業は上野駅開業の11年も前の1873年(明6)。岡野俊一郎さんは、その5代目だ。そんな岡野さんのことを知ったのは今から40年も前、当時サッカー少年のバイブルだったテレビ東京「三菱ダイヤモンドサッカー」の番組でだった。
 海外のサッカーに接する唯一の番組だったが、岡野さんの解説は独特だった。システムや技術論だけではなく、その国の文化にも触れる。音楽、文学、美術、など話題は多岐にわたった。リーズのスコットランド代表FWピーター・ロリマーの強烈なシュート(サンダーボルトと呼ばれた)を見て「僕ならGKの手前で3バウンドはする」と話すなど、素直な感想も良かった。東大卒で、元日本代表FW。日本リーグが低迷していたサッカー界の「スーパースター」でもあった。
 記者になってからは、サッカーと五輪の取材でお世話になった。語り口はテレビと同じで軽妙。決して表に出すぎず、最後尾からのバランサーに徹する「黒子役」。それでも、半世紀以上携わってきた日本サッカー界に対しては言いたいことは山のようにあるのだろう。この取材中も、厳しい言葉が次々と出てきた。
 Jリーグが誕生し、アマチュアだった時代が風化してきた。でも、アマチュアだった時代にも素晴らしい点はあり、学ばなければいけないことも多い。「サッカーを見るには、歴史を知ることも大切」ということは、ダイヤモンドサッカーで岡野さんに教わった。過去があるから今があり、未来がある。だからこそ、岡野さんの言葉は重い。【荻島弘一】


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 日刊スポーツでは、火曜日から土曜日の紙面で「世界4強 岡田ジャパン 奇跡へ」を連載中です。「奇跡へ」をキーワードに、いくつかのテーマに分けて、日本代表がW杯4強を達成するのに必要なもの、乗り越えるべき壁などを探っていきます。ニッカンコムでは、各回の「取材後記」を掲載しています。紙面とあわせてお楽しみください。

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