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6カ月長男虐待 祖母のフォローで事件発覚
危ないところで幼い命を救ったのは祖母だった。今年1月24日昼、木邨容疑者の自宅を訪ねた妻の母親は、一目で長男の目の周りが真っ黒なのに気づいた。激しく殴られたような内出血の跡。「これは虐待に違いない」。すぐに大阪市内の病院を受診した。
診断結果は、くも膜下出血のほか、顔のあざ、眼底出血など虐待を疑わせるものばかり。病院は府中央子ども家庭センターへ通告し、長男は保護された。
同じマンションの住民に「ちゃらちゃらしていて買い物でカートごと商品を持って帰ってきたりする非常識な人」という印象を持たれていた木邨容疑者。
虐待は昨年秋から常態化していたとみられ、近所の人も家族の中では「虐待しているのかも」とうわさしていたが、仕返しなどを恐れ、通報していなかった。
ただ、大東市の担当職員は昨年12月、乳児を対象にした全戸訪問で木邨容疑者宅を訪ねたが、長男の異変は分からなかったという。
児童虐待問題に詳しい花園大の津崎哲郎教授は「子育ての準備ができないまま大人になったような若い夫婦は多い。行政や近所だけでなく、身内の積極的なフォローで虐待の早期発見は可能だ」と話している。