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息子の亀田興毅が王座統一戦で敗れ、厳しい表情で会場を後にする父の史郎さん＝有明コロシアムで２０１０年３月２７日、三浦博之撮影

　３月２７日の世界ボクシング評議会（ＷＢＣ）フライ級王座統一戦で敗れた亀田興毅選手（２３）＝亀田＝の父史郎氏（４４）が、試合後に立会人らに暴言を吐いた問題で、亀田ジムの五十嵐紀行会長は１２日、セコンドライセンス無期限停止中の史郎氏がライセンスを返上するとの文書を日本ボクシングコミッション（ＪＢＣ）に提出した。

　五十嵐会長は同日開かれた東日本ボクシング協会（大橋秀行会長）の理事会でも、（１）五十嵐会長の協会員としての資格無期限停止（２）ジムの無期限活動停止（３）所属３選手（亀田興毅、大毅、和毅）の協会預かり－－などを文書で申し入れ、協会もこれを了承した。

　協会は近く調査委員会を設置し、今回の問題や亀田ジムの管理体制を調べた上で、五十嵐会長の処分を決める。大橋会長は、今後の亀田ジムでの練習について「できない。練習できるジムを早急に考えたい」と語り、協会預かりの場合の世界戦実施は「基本的には可能」と述べた。

　また、ＪＢＣは１３日に開く倫理委員会で史郎氏のライセンス取り消しを検討しており、ＪＢＣの安河内剛事務局長は「（ライセンス返上の申し出は）判断材料の一つになるが、悪質性を考えると、どこまで評価するかは疑問」との見解を示した。【武藤佳正】