山奥の自然環境の保全や荒廃した森林の復元について考える「日本奥山保全・復元学会」の設立総会が10日、神戸市灘区の神戸大百年記念館で開かれた。研究者など約20人が出席し、会長に選ばれた自然保護団体「日本熊森協会」の森山まり子さん(61)は「森林の復元は難しいので、衆知を集めて山を取り戻す第一歩としたい」とあいさつした。
山奥の森林は、杉やヒノキなどの人工樹林が侵食し、原生林のまま残っているケースは少ない。森林の荒廃が原因となって、クマやサルなどの野生動物が人里に下りてきたり、昨年8月の佐用町の水害を招いたという仮説について、学会は研究大会を定期的に開き、検証を進める。
問い合わせは学会事務局(熊森協会内)電話0798・22・4190。【石川貴教】
〔神戸版〕
毎日新聞 2010年4月11日 地方版