新型の豚インフルエンザの発症予防に漢方薬が役立ちそうだと、帝京大医学部の新見正則・准教授(外科)が11日、東京で開催中の日本内科学会総会・講演会で発表する。
有効性がわかったのは、胃腸の働きをよくして、体力を回復する効果があるとされる補中益気湯(ほちゅうえっきとう)。
昨秋、東京にある病院の職員358人(平均41歳)の協力を得た。半数の人に補中益気湯を4〜8週間毎日飲んでもらい、残り半数は飲まなかった。8週間後までに、飲まなかった人で7人が新型インフルと診断された。飲んだ人では1人だけだった。ただ、薬が合わず、途中でやめた人が14人いた。
新見さんは「アレルギーなどがあってワクチンが使いにくい人もいる。漢方薬で予防するという選択肢があってもいい」と話している。