阪神、川崎加入でブルペンは万全? アッチソンの後継者なるか

2010.04.09


ロッテ時代に最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲った川崎。阪神の救世主となるか【拡大】

 阪神は、ロッテから2008年の最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲った川崎雄介投手(28)を金銭トレードで獲得。岡田前監督時代の「JFK」のような必勝リレー体制を作り直すためのキーマンとなる。

 8日、甲子園球場に隣接する球団事務所で入団会見を行った川崎。自身の投球スタイルについて「どんな場面でも緊張しない、負けない姿勢でどんな打者にも向かっていくこと」と自己PRした。

 真弓明信監督(56)は2年前まで自身が評論家活動をしていた関西エリアではどうしてもなじみが薄い選手とあって、「見たことない。知らんわ」とフロント主導のトレードを示唆。

 それでも、川崎といえば、ここ数年、ロッテのブルペンを支えたセットアッパー。ロッテが05年に日本一になった当時の勝利の方程式「YFK」(藪田、藤田、小林雅)が解体したあと、バレンタイン前監督がその後継者に指名したのが川崎。「8回川崎、9回荻野」という勝ちパターンを築いた。07年は48試合に投げて防御率1.65、08年は65試合に投げ防御率3.00、31ホールドポイントを挙げて最優秀中継ぎ投手のタイトルを手にした。

 ロッテの松本尚樹編成統括(39)は今回のトレードについて「うちは今年から同じ左投手の服部泰卓が出てきて、役割が重なってしまうということもあった。今年も2月のキャンプからセットアッパーの競争の中にいましたし、力はありますからやりますよ」という。

 昨年は45試合に投げて防御率4.74と成績が下降していたが、川崎は「タイトルを獲ったときはすべての球種が良くて、相手の打者の待っている球もわかったんです。その時の感覚を取り戻したい」と新天地で2年ぶりの復活を誓う。

 昨年、抑えの切り札・藤川につなぐ8回はアッチソン(現レッドソックス)が務めていたが、同投手の退団後、チームは後継者を探っている真っ最中。新外国人のメッセンジャーは決め球不足、久保田も球威が戻っていない。川崎が勝ち試合の8回を受け持つことができれば、05〜08年の「JFK」に迫る強力リリーフ体制が完成することになる。

 

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