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【正論】小児ポルノ規制で法改正を 犯罪心理学者・聖学院大学客員教授 作田明 (2/3ページ)

2009.2.5 02:51
このニュースのトピックス10代

 小児性愛はアメリカ精神医学会の診断基準(DSM−IV−TR)によれば性嗜好(しこう)異常の一つであるが、小児性愛に基づく行為自体が犯罪となることが多いわけで、性嗜好異常の中でも社会的に最も危険なタイプである。

 小児性愛自体は以前から存在していた現象であり、とりわけ近年になってから増えてきたわけではない。DSM−IV−TRの基準によれば、13歳以下の小児が対象となる性的行為が該当することになるが、この種の行為が犯罪として広く認識され、厳しく罰せられるようになったのはむしろ最近のことである。

 従来、小児性愛には、もっぱら小児を好む真性小児性愛と、成人女性との交渉ができないために子供に手を出す代償性小児性愛との2種類があるとされていた。またDSM−IV−TRは、子供にのみ性的な魅力を感じる「純粋型」と、時には成人にも魅力を感じる「非純粋型」とを分類している。

 小児性愛者は、相手を自分自身の子供、継子、または親戚(しんせき)に限っている場合もあり、自分の家族以外の子供を犠牲にする場合もある。また、なかには、子供に接近するために子供の母親の信頼を得たり、魅力的な子供の母親と結婚したり、発展途上国から養子を連れてきたり、誘拐するケースもある。

注意深い自衛手段が重要

 欧米諸国では離婚率が高くまた再婚率も高いために日本よりも、義父などから小児性愛の被害にあう子供たちが多いと考えられている。

 重大事件を引き起こした小児性愛の犯罪者も、成人女性にも性的興味を抱いていた者が多いことが明らかとなっている。真性あるいは純粋型とは言えない。従って実際には多くの小児性愛者が代償性あるいは非純粋型と考えられるだろう。

 彼らの多くはもともと内向的性格で、成人あるいは同世代の女性との交流が困難であり、恋愛や結婚の機会にも恵まれていない。このために比較的緊張することなく容易に話しかけることのできる子供に対して接触しようとするのである。

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