イラン 米の新核戦略を非難
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イラン 米の新核戦略を非難

4月12日 5時16分

アメリカのオバマ政権が、新たな核戦略の指針で「イランなどNPT=核拡散防止条約を無視して核開発を進める国々に対しては、核兵器を使う可能性を排除しない」と発表したことについて、イランの最高指導者は「核戦争を実行すると脅迫する驚くべき発言だ」と強く非難しました。

アメリカのオバマ政権は、今月6日に発表した新たな核戦略の指針で「NPTを無視して核開発を進めるイランや北朝鮮などの国々に対しては、核兵器を使う可能性を排除しない」としています。これについて、イランの国政の実権を握る最高指導者のハメネイ師は11日、軍や治安機関の関係者らを招いた会合で、「アメリカの大統領の発表は、核兵器の配備を通じてわれわれを脅すねらいがある。人権擁護やテロ対策が重視される時代に、国家の元首が核戦争を実行すると脅迫する驚くべき発言だ」と述べ、オバマ政権を強く非難しました。また、ハメネイ師は、軍に対してイランに対する脅威に備えるべく訓練するよう指示し、圧力を強めるアメリカなどへの対決姿勢をあらわにしました。首都テヘランでは、今月17日からシリアやベネズエラといったイランの核開発を支持する国などが集まり、核軍縮に関する国際会議を開催する予定で、イランはこの会議で大量の核弾頭を保有する大国こそ問題だと訴えて、イランを批判するアメリカなどに対抗する姿勢をさらに強めていくものとみられます。