日本オワタ、、、
『グローバル・アントレプレナーシップ・モニター 2009グローバル・レポート』を読んだ僕の率直な気持ちです。
ギリシャの直面している問題を見て、(明日は我が身)と感じている投資家も多いかと思います。
ギリシャをはじめとするPIIGS諸国の抱える共通の問題は財政収支や膨れ上がった国家負債の問題ですが、突き詰めて言えば赤字額や負債総額が問題なのではありません。問題は「返済できるアテがあるか?」ということです。
これをわかりやすい例を出して説明します。
アメリカの大学生はビジネス・スクールやロー・スクールに進学するとき授業料が高いので多くの負債を学資ローンというカタチで背負込みます。
社会に出たばかりの若者がいきなり大きな借金を背負込んでのスタートというのは可哀想な気がするけど、人生の前途が洋々としていれば、借金は何とか返してゆけます。
反面、定年退職後のシニア層は新しく巨額の負債を抱え込むには適さない世代です。なぜならもう若くはならないのだし、再就職の機会も限られているからです。
つまり巡航速度での経済成長がどれだけ見込めるか?ということは返済能力や、借り手としての信用と密接にかかわっているのです。
ギリシャが皆から馬鹿にされているのは誰もあの国は成長できると思っていないからです。そしてその認識は残念ながら正しいです。
ギリシャが成長できないのは活気溢れる産業活動が無いからです。
ビジネス・チャンスは時代とともに変わり、必要とされる財やサービスは移ろいで行くものである以上、企業も柔軟にそのような変化についてゆかなけえばいけません。もちろん、既存の企業が変化に対応するということも大事ですけど、やっぱり新しいビジネス・チャンスには新しい企業が取り組むというのが自然な姿だと僕は思います。
つまりアントレプレナー(起業家)を巡る環境というのは、その国の活力や将来の潜在成長力というものを考えた場合、極めて重要な問題だということです。
その起業を巡る環境ですが、日本の状態はハッキリ言ってお寒いです。
たとえば下のグラフは「起業のチャンスがあると思うか?」というアンケートです。

『グローバル・アントレプレナーシップ・モニター 2009グローバル・レポート』を読んだ僕の率直な気持ちです。
ギリシャの直面している問題を見て、(明日は我が身)と感じている投資家も多いかと思います。
ギリシャをはじめとするPIIGS諸国の抱える共通の問題は財政収支や膨れ上がった国家負債の問題ですが、突き詰めて言えば赤字額や負債総額が問題なのではありません。問題は「返済できるアテがあるか?」ということです。
これをわかりやすい例を出して説明します。
アメリカの大学生はビジネス・スクールやロー・スクールに進学するとき授業料が高いので多くの負債を学資ローンというカタチで背負込みます。
社会に出たばかりの若者がいきなり大きな借金を背負込んでのスタートというのは可哀想な気がするけど、人生の前途が洋々としていれば、借金は何とか返してゆけます。
反面、定年退職後のシニア層は新しく巨額の負債を抱え込むには適さない世代です。なぜならもう若くはならないのだし、再就職の機会も限られているからです。
つまり巡航速度での経済成長がどれだけ見込めるか?ということは返済能力や、借り手としての信用と密接にかかわっているのです。
ギリシャが皆から馬鹿にされているのは誰もあの国は成長できると思っていないからです。そしてその認識は残念ながら正しいです。
ギリシャが成長できないのは活気溢れる産業活動が無いからです。
ビジネス・チャンスは時代とともに変わり、必要とされる財やサービスは移ろいで行くものである以上、企業も柔軟にそのような変化についてゆかなけえばいけません。もちろん、既存の企業が変化に対応するということも大事ですけど、やっぱり新しいビジネス・チャンスには新しい企業が取り組むというのが自然な姿だと僕は思います。
つまりアントレプレナー(起業家)を巡る環境というのは、その国の活力や将来の潜在成長力というものを考えた場合、極めて重要な問題だということです。
その起業を巡る環境ですが、日本の状態はハッキリ言ってお寒いです。
たとえば下のグラフは「起業のチャンスがあると思うか?」というアンケートです。
次に「自分に起業の能力はあると思うか?」という質問です。僕は日本人は優秀だと思います。でも自己査定が厳しいせいか、(とても自分は起業に向かない)と考える人が多いようです。

それと同時に(若し失敗してしまったら、どうしよう?)という事業失敗への恐れが強いことがわかります。

また自分のキャリア(進路)という面で、起業するという行為が有利だと考えている人が少ない点も目を惹きます。

さらに日本では起業家の社会的ステータスが低い点も興味深い点です。

次に起業家に対するマスコミの関心ですが、これだけが世界水準に達しています。ただ起業家に対するネガティブな報道もこれに含まれているような気がします。また、「日本の起業はどうあるべきか?」という水掛け論ばかり延々続けるけども、いざとなると行動が伴わない日本人の気質をあらわしているのかも知れません。

もちろん日本人の気質の問題やマスコミの姿勢の問題より、もっと根本的な問題にも目を向ける必要があります。
たとえば起業資金の問題です。次のグラフはGDPに占めるベンチャー・ファンディングの比率です。

また、雇用(解雇)のしやすさと自分で商売を始めるという選択は密接にかかわっています。それを示したのが次のグラフです。一般に労働者保護が強く、解雇するのがむずかしい国ほど、起業の活動は低迷します。日本(JP)は意外に解雇するのはカンタン(横軸)だけど、その割には起業が活発でないという構図が浮かび上がっています。

最後のグラフは経済全体に占める起業活動の比率です。横軸は購買力平価に基づいた一人当たりGDPで日本(JP)は33くらいの位置にあります。つまり豊かな国のグループに入っています。一方、起業活動(縦軸)を見ると世界最低であることがわかります。

それと同時に(若し失敗してしまったら、どうしよう?)という事業失敗への恐れが強いことがわかります。
また自分のキャリア(進路)という面で、起業するという行為が有利だと考えている人が少ない点も目を惹きます。
さらに日本では起業家の社会的ステータスが低い点も興味深い点です。
次に起業家に対するマスコミの関心ですが、これだけが世界水準に達しています。ただ起業家に対するネガティブな報道もこれに含まれているような気がします。また、「日本の起業はどうあるべきか?」という水掛け論ばかり延々続けるけども、いざとなると行動が伴わない日本人の気質をあらわしているのかも知れません。
もちろん日本人の気質の問題やマスコミの姿勢の問題より、もっと根本的な問題にも目を向ける必要があります。
たとえば起業資金の問題です。次のグラフはGDPに占めるベンチャー・ファンディングの比率です。
また、雇用(解雇)のしやすさと自分で商売を始めるという選択は密接にかかわっています。それを示したのが次のグラフです。一般に労働者保護が強く、解雇するのがむずかしい国ほど、起業の活動は低迷します。日本(JP)は意外に解雇するのはカンタン(横軸)だけど、その割には起業が活発でないという構図が浮かび上がっています。
最後のグラフは経済全体に占める起業活動の比率です。横軸は購買力平価に基づいた一人当たりGDPで日本(JP)は33くらいの位置にあります。つまり豊かな国のグループに入っています。一方、起業活動(縦軸)を見ると世界最低であることがわかります。