井上ひさしさん 肺がんで死去
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井上ひさしさん 肺がんで死去

4月11日 12時18分

日本を代表する劇作家の1人で、小説「吉里吉里人」など奇抜な設定と軽妙な文体の多くの作品を発表し、平和運動にも取り組んできた作家の井上ひさしさんが、9日夜、肺がんのため神奈川県内の自宅で亡くなりました。75歳でした。井上さんが旗揚げした劇団「こまつ座」の社長で娘の井上麻矢さんが記者会見を開き、「非常に働き者で、すばらしい作品を生み出し、親子の間柄をこえて尊敬できる人でした」と話しました。

11日は、井上ひさしさんが昭和59年に旗揚げした劇団「こまつ座」の社長で娘の井上麻矢さんが、東京・台東区の事務所で記者会見を開きました。それによりますと、井上さんは去年10月に肺がんと診断されたあと、神奈川県鎌倉市の自宅と病院を行き来して抗がん剤治療を受けていました。9日は午前中に病院から自宅に戻って休んでいたところ、容体が急変し、午後10時すぎに亡くなったということです。井上ひさしさんの戯曲は現在、東京の新国立劇場で上演中の東京裁判をテーマにした作品をはじめ、すでに再来年まで全国各地で上演が決まっているということです。会見で井上社長は「非常に働き者で、すばらしい作品を生み出し、親子の間柄をこえて尊敬できる人でした。こまつ座は井上の遺志を継いで活動を続け、次の世代に引き継いでいきたいと思います」と話していました。