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【コラム 撃戦記】

親心をはき違えた亀父 玉虫色決着では信頼失墜に繋がる

2010年4月9日

 極真空手の創始者・大山倍達は「正義無き力は無能成り、力無き正義もまた無能成り」の格言を好んで口にした。だが、この「正義」というのがなかなかのくせ者。正義を大義名分に脅し、ごり押しでは、批判は避けられない。

 ボクシングのWBC世界フライ級王者亀田興毅(亀田)がポンサクレック・ウオンジョンカム(タイ)に敗れた。試合後に興毅の父・史郎氏が、バッティングによる減点をめぐって不満を爆発。関係者に吐いた暴言が大問題になっている。リングで四方に深々と頭を下げファンにわびた興毅の気持ちも逆なでした。

 スポーツはルールを尊重してこそ戦える。子供を守る親の務めを大義名分に「おれはどうなってもいい」という開き直りは、親心をはき違えた行為と言うほかない。東日本協会は6日に緊急理事会を招集、亀田ジムの五十嵐紀行会長を呼んで話を聞いた。処分は12日の理事会で審議される。

 史郎氏の暴言、暴走は今回が初めてではない。玉虫色の決着ではファン離れの加速や業界の信頼失墜に繋がる。処分には明解さが求められる。スポーツに脅しや暴言が「正義」となり得ないことを示さなければならない。毅然(きぜん)とした姿勢を見せてほしい。 (格闘技評論家)

 

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