第四話  第二次直上会戦



自らに付いた血を洗い流すため、シンジはシャワーを浴びていた。

ただし、お湯を浴びているのではなく、ひたすら冷たい水を浴び続けていた。

冷たいシャワーを浴びているにもかかわらず、シンジの呼吸は荒く、体からはシャワーに洗い流されて分かりにくいものの、玉のような汗が次々と噴出していた。

ひたすら何かに耐えるように水を浴び続けるシンジ。しばらくそうしていたが、やがてその時間は終わった。


(シンジ、ただいま・・・ってどうしたの!ずいぶんと疲れてるようだけど、呼吸も荒いし・・・。)

(・・・ああ、おかえり、ミナモ。なんでもないよ。)

(そんなに相手は手強かったの?人間としての能力だけじゃ苦戦するような。)


この前のを見る限りじゃ早々苦戦はしないと思うけど。


(そういうわけじゃないけどちょっとね。)


僕もみくびられたものだなぁ、と苦笑しながら答える。


(大丈夫だよ、もう。自分を保つのに苦労しただけだから。)


気が緩んだのか、ふと本音を漏らしてしまう。


(!まさか、リミッターが外れかけたの!?)


シンジがひたすら耐えていたのは自らの力が暴走するのを押さえ込んでいたからである。

神に等しい力を持っているが普段はミナモがリミッターの役目をしている。それは、別にミナモが肉体を構成しようが変わらないのであるが、先ほどの戦闘の際、肉体を維持する時間が過ぎてしまった時にその時間を延長するためにミナモも無意識のうちにリミッターに割いていた力を使ってしまったらしい。そのためシンジはあふれてくる力を自らの力だけで抑え込むのに苦労していたのである。

こちらに戻ってきてからの十年近い間も力を持っていたのではあるが、本人に自覚は無く、また力自体も眠っており、シンジだけの力でも問題は無かった。

ところがミナモと魂のレベルでふれあい、また本人も自分の力を知ったためか少しずつ力が目覚め始めているようで、またシンジ自身も力の扱いに慣れておらず、先ほどのような状態に陥ったのである。


(ごめんなさい、辛かったでしょう?)

(まあね、でも結局は自分で制御できるようにならなくちゃいけないんだし。)


気にすること無いよ、そう言って申し訳なさそうにうつむくミナモに笑顔を向ける。

だが、まだ疲労が取れないのか、その笑顔は普段よりも力無いものだった。


(またこの人は・・・。いいえ、分かっていたことなのに。この人は決して私を責めようとはしないって。)


自らのふがいなさに腹を立てるも、シンジの前では決して見せない。


(それもそうね。ま、すぐにできるようになるわ。無理しないようにね。)

(うん、分かってるよ。)


笑顔で返すミナモにうなづくシンジ。

その後ミナモに勧められてシンジは床に就いた。

朝が早かったことと疲労からか、ものの数分もしないうちに寝息を立て始めた。

その様子をミナモが優しく、慈しむような表情で見つめていた。






それから2週間は特に何事も無く日々が過ぎていった。

トウジも睨みつけはするものの、特に手を出してくるわけでもなく、前回と違い、女の子にやたら人気があるため、常に周りに誰かがいる状態であり、クラス中の男子から殺気の篭った視線に冷や汗を流しながら過ごしていた。



そしてサキエル戦から17日後・・・



「ふぁ〜あ、退屈だねぇ・・・。」

窓の外をぼんやり眺めながら窓際の席で一日を過ごす。

前を見れば老教師がいつものセカンドインパクトの話をずーっと話し続ける。

クラス内を見渡せば、もはや誰も教師の話は聞いておらず、夢の世界にいる者、内職をしている者、チャットでおしゃべりをしている者・・・。

どう見ても平和以外何物でもない光景だった。

再び視線を窓の外に移しながら、病室のことを思い出していた。

転入して2週間。その間にシンジは怪我をしたトウジの妹を見舞っていた。

とはいっても、本人が眠っている間にだが。


(この子は関係ないし、これ以上ネルフの犠牲者は出したくない。)


そう思い、最近少し制御できるようになった―――とは言っても本当にわずかだが―――力で怪我を少し治して病室を後にした。

そのことを思い出すと、シンジは何かを振り払うように頭を振り、自嘲気味につぶやいた。


「所詮僕も偽善者だな・・・。」




何事も無く時間が過ぎていくように思われたが突然その時間は終わりを告げた。

ピピピピピ

ネルフから支給された携帯が静かな教室で鳴り、授業中にもかかわらずシンジは電話に出た。


「はい、碇です。・・・はい、はい、分かりました。至急そちらに向かいます。」


そういって電話を切ると、何事かと視線を向ける教師、生徒に向かって、


「まもなく非常サイレンが鳴ります。みんなはシェルターに避難して下さい。では。」


そう告げて教室から出て行く。その直後第三新東京市に非常事態を告げるサイレンが鳴り響いた。





ネルフ本部 発令所



主モニターには国連軍の砲撃の中、悠々と進むシャムシエルの姿があった。

「碇司令の居ぬ間に使徒襲来、か。ずいぶんと時間にルーズね。」


ミサトがモニターを見つめながらぼやく。

「前回は15年、今回はたった2週間ですからね。」

「女性に嫌われるタイプね。」


「初号機の状態はどう?」


ミサトが女性のオペレーター、伊吹マヤに尋ねる。


「初号機発進準備は完了しています。いつでも発進できます。」


ミサトはそれを聞き、満足そうにうなづく。



エントリープラグ内



シンジは考えていた。


(前回より襲来が早くなってるな。歴史の修正力が働いてるのか?)

(それより今回はどうやって倒すの?今回はこの前みたいに全力でやるわけにいかないんでしょ?)

(今回はミナモと直接シンクロしてるから前回より動けるし何とか鞭をかわして懐に入りたいところだね。ただミナモの言うとおりあんまり早い動きはできない。けど見切ることはしても大丈夫だと思う。シンクロ率の改竄は任せたよ。)

(了解。)


ミナモと簡単な打ち合わせを済ませたところで重大なことをシンジは思い出した。


(しまった。まだ時間があると思ってケンスケに釘をさしてなかった。)

(最悪またこの中に入れる可能性があるわね。っ〜〜、シンジ以外を私の中に入れるなんて絶対いや!)

(そうならないためにも山の方へ投げられるのは避けないとね。)

(そうそう、今回は攻撃に当たらないようにね。直接シンクロしてるから私と同じダメージを食らっちゃうから。私はすぐに回復できるけど、シンジはそうそう怪我を治すわけにはいかないでしょ?)

(確かにね。僕も当たる気はないし、ミナモに怪我させるわけにいかないしね。)


その時発令所からの通信が入る。


「シンジくん、準備はいい?」

「あっ、はい。大丈夫です。いつでもいけますよ。」


そういって、いつもの笑顔を見せる。


「じゃあ、作戦を伝達します。使徒からわずかに離れたビルの陰に射出するからパレットガンで一斉射。よろしい?」

(確かパレットガンって効かないんだよな。一斉射しても見えなくなるだけだし・・・。この人ホントに軍人なのかな?)

「あの〜、いいですか。」

「なに?」

「この武器、本当に効くんですか?」


その質問にリツコが答える。


「一応前回の使徒ならATフィールドさえ中和すればダメージを与えられるはずよ。」

「でも、こいつの弾は確か・・・劣化ウランでしたっけ?そんなもの街中でばらまいちゃってもいいんですか?放射線まみれになりますよ?」


劣化ウランは使われている物質上微量ながらどうしても放射線が出てしまう。実際それで放射線障害などになってしまう人もいる。


「それについてはしょうがない、としか言いようが無いわ。武器の性質上大量の弾を必要とするから。ここも予算が厳しいのよ。」

「それと、一斉射のこと・・・」

「とにかく、この作戦に変更は認められません!あなたは作戦通りに実行すればいいのよ!」


先ほどまでのシンジとリツコのやり取りにずっと我慢していたが、とうとう痺れを切らしたらしい。

ミサトにとっては今度こそ自らの指揮の下使徒を倒し、復讐の第一歩を踏み出そうというところなのだ。もはやミサトは指揮官として一番失ってはならない冷静さを失いかけていた。


「・・・わかりました。」


不服ながらも承知するシンジ。だが、


(・・・いつかばらしてやる。(怒))

(あの馬鹿を懲らしめてやら無いといけませんね(怒))


などと二人して瞳を紅くしていたりする。




第334シェルター



「あーもうまただよ。」


地上とは変わって皆遠足気分でくつろいでいる中、一人の少年が叫んだ。


「なんや、また文字ばっかなんか。」


そう言ってケンスケが持っていたカメラをトウジが覗き込む。


「僕ら民間人には何も教えちゃくれないのさ。こんなビックイベントだっていうのに!」


対してトウジは靴を首にかけたままボーっとしている。

そんなトウジに対し、ケンスケはそっとトウジに呼びかける。


「なあ、トウジ。ちょっと話があるんだ。」

「なんや?」

「ちょっと、な。」


そう言って女子の集団の方に視線を送る。


「しゃーないなぁ。」


呆れたように言うと、トウジはその集団のところに行き、


「委員長。」


呼びかけると委員長と呼ばれた少女、ヒカリが振り返る。

「わしら、便所や。」


いやな顔をすると


「もう、ちゃんと済ませときなさいよね。」


ナハハ、そう頭をかきながら笑うとケンスケをつれてトイレの方へ向かった。



「なあ、トウジ、シェルターから出るの手伝ってくれないか?」


トイレに着くと開口一番そんなことを言い出したケンスケ。

これにはトウジも開いた口がふさがらない。


「ケンスケ、お前そこまで上のドンパチ見たいんかい。」

「いいだろ?ここにいたっていつ死ぬか分からないじゃないか。どうせ死ぬなら見てからの方がいいさ。」

「何のためにネルフとあのロボットがいるんや?」

「そのロボットのパイロットはあの転校生だぞ?お前がこの前殴った。」


その言葉にトウジも言葉を詰まらせる。

だが、トウジにとってパイロットを許せなかったのも事実なのだ。あいつがもっとましな戦いをしてれば、もっと足元を見とけば・・・

いっそのこと妹と同じ目にあわせてやりたかった。

そんな想いが次々と体の奥底からあふれ出てくる。

ケンスケはなおも言葉を続ける。


「この前だってあいつがいなきゃ俺たちみんな死んでたかもしれないんだぜ?それを実際に見たわけでもないお前が偉そうに殴ってさ。」


そんなことは分かってる。

トウジはそう叫びたかったが、実際に見ていないのも確かなのだ。

ケンスケが口実を作るためにこういっているというのも分かっている。

しかし


(確かになんも知らんと殴ったのはまずかったわな・・・。)


決意した。


「ホンマお前は自分の欲望に忠実やの〜。」







The second battle







(さて、じゃあ作戦部長さんの言うとおりにしますかな。)


射出されてパレットガンを受け取ったシンジはビルの陰から飛び出すとミサトの命令どおりに一斉射した。

あたりに着弾によって砕けた粉塵が舞い上がり、シャムシエルの姿を完全に隠してしまう。


「馬鹿っ、煙で敵が見えない!!」

((あんたが命令したんだろうが!!))


シンジとミナモ二人で突っ込む。

その時煙の中から淡く光る鞭が飛んでくる。


(来た!)


動きこそ本来に遠く及ばないものの、見切りだけは動きにあまり関係が無いのですれすれのところをかわし続ける。

だが、その様子は発令所からは防戦一方でかろうじてかわしているようにしか見えない。


「リツコ、あの鞭はなんなのよ!」


ミサトがわめき散らす。


「どうやらあの鞭の周りにATフィールドを展開して攻撃力を上げているのとともに、抵抗を少なくして鞭の速度を上げているようね。計測したところ、あの鞭は音速をはるかに超えているわ。」


冷静に説明しながらも、内心ではシンジに対して疑惑の目を向けていた。


(音速を超える攻撃をかろうじてとはいえ、全部避けているあの子は何者なの?)


本来ならミサトも気がつくはずなのだが、如何せん今のミサトは周りが見えていない。

今回も彼女はまだ何の指揮も取れていない。ミサトは非常に焦っていた。


「ちっ、現在使用可能な兵装ビルは!?」

「B−6とC−4が戦闘地域付近では可能です。」

「使える分だけ撃って!初号機を援護します!」





発令所とは裏腹に、エントリープラグ内はのんびりしていた。

シンジにとって神の力など使わなくとも、身体能力が格段に上がっているため、シャムシエルの攻撃をかわすのは容易であった。


(さて、そろそろ決めに行こうかな。)


先ほどから現在表示されているシンクロ率でも攻撃できる隙を探っていた。すでにATフィールドは中和している。

そして・・・


(見つけた!今だ!!)


攻撃を加えようと一歩目を踏み出そうとした時


ドガァーーーン

突然初号機を激しい振動が襲った。


「なっ!?」


シンジは驚愕の叫びを上げた。それもそのはず、先ほどの振動は兵装ビルから初号機に加えられた攻撃だったのだ。

初号機自体にはダメージは無い。しかし、決定的な隙を作ってしまったのだ。

シャムシエルから鞭が飛んでくる。


「ちぃっ!!」


間一髪で避けたが、もう一本が初号機の足に巻きつけられ、投げ飛ばされる。


―――歴史は繰り返される―――




ドォォーーーン

山肌に叩きつけられる初号機。


「クッ、ガハッ・・・」


直接シンクロしているだけにダメージは前回と比べて計り知れない。

そして初号機の左手の指の間には・・・


(やっぱりね・・・)


鈴原トウジ、相田ケンスケ両名がいた。



「なっ!!」


発令所でも驚きの声が上がった。

それはそうだろう。こちらの攻撃が原因で初号機が敵の攻撃を食らった上に、飛ばされた先には避難したはずのシンジのクラスメートが居たのだから。

どうするか・・・。

その問いに答えたのはやはりミサトであった。


「シンジくん、その二人をエントリープラグへ入れなさい!」



『シンジくん、その二人をエントリープラグへ入れなさい!』


さてどうしたものかと思案しているところにそんな通信が入る。


(えぇ〜、あいつらを私の中に入れるなんて絶対いや!)

(僕もできれば遠慮したいなぁ。)


プラグ内の気持ちを無視したやり取りがモニターから聞こえてくる。


『葛城一尉、許可の無い民間人を乗せるわけにはいきません!』

『私が許可します。』

『ミサト!』

『現時点での最高責任者は私です。』

(最高責任者は副司令だと思うんだけど。)


結局二人を入れることで落ち着いたようだ。


(しょうがない、いやだけど・・・)

(うぅ・・・)


「そこの二人この中に入って!」


外部スピーカーを使って呼びかける。

しばらくすると、ドボン、ドボン、と二人が入ってきた。

なにやら騒いでいるがとりあえず無視する。

だが、


「ぐっ!」


頭に何か入ってくる。

―――オマエノセイデイモウトガ、コンドハワシモカ―――

それは似ていた。あの紅い海での思いに。


(シンクロ率が落ちてる!?あの二人が邪魔をしてるの!?)

『ノイズが混じっています。』

『異物を二つも入れたからよ。』

『シンジくん、とりあえず撤退するわよ!』

(撤退!?この状況でか!?何を考えてるんだあの女は!)

「おい転校生、なんや撤退するゆうてんで!?」


なにもかもが頭にくる。今の状況を作り出したこの二人にもモニターの向こうで騒ぎ立てているあの女にも。

今すぐにでもコロシテシマイタイ


(シンジ、落ち着いて!)

「!!」


頭に響いた声に我を取り戻したシンジは頭を左右に振る。


(シンジ、シンジ!)

(大丈夫だよ。)


いつもの様子に戻った―――まだ若干声は低くはあるが―――シンジにほっとミナモも胸をなでおろす。


(さて、とりあえずは目の前のやつを料理しなくちゃな。そのためにはこのうるさいやつらを黙らせないといけないな。)

「お、おい、転校生」

「いいのか、碇。軍では命令は絶対なんだろ?」


早く助かりたいからか、早口でまくし立てるトウジとケンスケ。

しかし、


「黙れ。」


シンジの口から発せられたその言葉に二人は凍りついた。

その時シンジの纏う空気は紛れもなくこの10年シンジが行ってきた職業―――裏の世界でのものだった。



発令所にもその声は届いていた。

体の心から凍えてしまいそうな声。皆一瞬、誰の口から発せられたのか分からなかった。


(碇、シンジくんはお前のシナリオ通りに動いてくれるのか・・・?)


「初号機、プログレッシブナイフを装備。」

「なんですって!?シンジくん、撤退よ!あたしの言う事を聞きなさい!」

『断る。』


それだけ述べると通信は切られた。


「なんですってぇ!!ちょっと、シンジくん、シンジくん!」

「ダメです。回線が初号機側からロックされています。」

「くっ!」


ミサトは唇を噛みしめた。後はシンジに任せるしかない。どうしてこうもうまくいかないのだろうか?どうして自分の思い通りに動かないのか?そんな傲慢な考えに沈んでいった。




(ミナモ、表示を70%にまで上げてくれ。)

(了解。でもどうするの?ケーブルも切れちゃってるし。)


先ほど投げ飛ばされたときに切れたのだろう。内部電源の表示は一分を切っていた。


(しょうがないだろう?前と同じようにするさ。)

(ち、ちょっと、そんなことしたら・・・)


みなもが言い終わる前にすでに初号機は駆け出していた。

風を切って初号機が走る。

一発目の鞭をかわす。そして、


(よし、来い!)


ズブゥ!

鈍い音とともに初号機の背中からは一本の鞭が突き出ていた。


「がはぁ・・・」


シンジの口から紅い塊が吐き出される。

しかし、シンジは口元をにやり、と歪ませた。


「終わりだ、シャムシエル。」


わずかにナイフにATフィールドを纏わせ、時間をかけずにコアを切り裂く。


『敵、活動を停止しました。』

『パターン青消滅。目標は完全に沈黙しました。』


回線を開き、モニターから聞こえる報告に力を抜く。


(シンジ、大丈夫!?)

(ああ、大丈夫だよ。傷も少し修復してるから。ごめんミナモ、結構傷つけちゃったね。)


やや青い顔でミナモを気遣うシンジにミナモは涙が止まらなかった。





その後、一応電源が切れたということで初号機をその場に放置し、歩いて本部へとシンジは戻ってきた。

トウジとケンスケは青い顔をして諜報部に連行された。

そして今、本部内の廊下を歩いている。


「シンジくん。」


後ろから声をかけられて立ち止まるシンジ。呼び止めた相手は激しい怒気を放っていた。

だが臆することなく普通に返事を返す。


「ああ、ミサトさん。なんですか?今後始末で忙しいんじゃないんですか?」


そんな態度がますますミサトを怒らせる。


「シンジくん、どうして私の命令を無視したの。あなたは私の命令に従う義務があります。」

「知ってますよ。」


へらへらと笑いながら答える。


「なら・・・」

「だからこうして自主的に独房へ向かってるんじゃないですか。」


ミサトの台詞を遮ってシンジが話す。

だからもういいでしょう?言外にそう言っているのだ。

激昂したミサトが手を振り上げ、シンジに向かって振り下ろす―――

だがミサトの腕はシンジに届くことは無かった。

ミサトは意識をすでに手放していたのだから。

ミサトの腹にはシンジの腕が突き刺さっていた。


そばに居た、作戦部員も目を見開く。


「葛城さん!」


そばに駆け寄る作戦部員―――日向マコトを尻目にシンジが激しい殺気を放ちながら言い放つ。


「今日はこの程度で済ませとくよ。」


真紅の瞳のシンジ。今まで生で見たことの無かったシンジにマコトも腰を抜かしそうになる。


「では、失礼しますよ。」


そう言い残し、シンジは暗い廊下へと消えた。

その様子を別の紅い瞳がじっと見つめていた。







後書き?


・・・こんにちは。行き当たりばったりで作品を書いているダメ作家です。
う〜ん、生来のめんどくさがり屋なんで話のプロットとかメモとか全く作らないですよね〜、私。長年溜めた脳内の妄想を文章にしてるだけなんで。しかも今手元に資料が全く無いんですよ、知り合いに全部貸しちゃってるんで。なもんで、台詞とかほとんどアドリブです。覚えてるところはそのまんま使ってるんですが、それ以外は完全に作ってます。だから「原作と台詞違うし。」とか思わないでください。許してくださいね。
自分の中ではミサトは「無能ではないんだけど、作戦指揮には向かない」人なんですよね。おそらく対人戦闘に関してはかなり優秀だと思っています。だからミサトの扱いが難しいんですよ。トウジもそうです。基本的に良いやつなんですがこの話の中ではどっちかというと悪役になってもらいます。ケンスケはあまり好きではありません。3馬鹿の中では一番大人ではあるんですが、逆に子供でもあると思うんです。欲望に忠実で周りに迷惑をかけて。ですんで、ケンスケは悪役になってます。
では、今日はこれくらいで。


読んだらメールをくれちゃったりすると私が非常に喜んだりします。返事は返しますので。その際件名を記入してください。よろしくお願いします。わがままな作者でした。






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