性別変更夫婦:兵庫の男性「嫡出子認めて」法相に訴え

2010年2月15日 19時53分

 性同一性障害のため戸籍を性別変更した夫婦が人工授精でもうけた子が非嫡出子と判断されている問題で、戸籍変更した兵庫県宍粟市の自営業の男性(27)が15日、千葉景子法相に面会し、生まれた子を嫡出子として認めるよう求めた。

 男性は面会後に会見し、「国から男として認められ、妻が頑張って息子を産んでくれたのに、なぜ父親になれないのか」と訴えた。男性の弁護士は「非配偶者間人工授精による出産は、夫と子の血縁関係がなくても妻の子は夫の嫡出子になるとの学説が多い。性別変更したことは、嫡出子と認めない理由にならない」と話した。

 男性は実弟から精子の提供を受け、妻が昨年11月に男児を出産したが、市から非嫡出子として届け出るよう指示された。法務省は「生物学的に出産は不可能」と判断するが、千葉法相は問題発覚後、「早急に改善に取り組みたい」と述べ、家族の救済を検討する方針を明らかにしている。【石川淳一】

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