バンクーバー五輪:聖火台、点火する支柱1本が機能せず

2010年2月13日 20時12分 更新:2月13日 21時32分

中央左下の穴から柱の1本が出てこないアクシデントが起きたが、無事に点火された聖火=カナダ・バンクーバーのBCプレースで2010年2月12日午後9時1分、石井諭撮影
中央左下の穴から柱の1本が出てこないアクシデントが起きたが、無事に点火された聖火=カナダ・バンクーバーのBCプレースで2010年2月12日午後9時1分、石井諭撮影

 【バンクーバー大前仁】12日に行われたバンクーバー冬季五輪開会式で、聖火台に点火する際、本来はステージの下から4本立ち上がるはずの支柱のうち1本が起き上がらないトラブルがあった。このため会場で聖火リレーの最終走者を務めた4人のうち1人が点火できなかった。五輪組織委員会(VANOC)は「純粋な機械の故障。ライブ進行のイベントで起こり得るハプニング」と説明したが、式典のハイライトで思わぬ失態に観客席からざわめきが起きた。

 4人はいずれもカナダを代表するスーパースターで、スピードスケート女子で1998年長野、2002年ソルトレークシティー両五輪で金メダルに輝いたカトリオナ・ルメイ・ドーンさん、アルペン・スキー女子で68年グルノーブル五輪金メダリストのナンシー・グリーンさん、米プロバスケットボール(NBA)のサンズに所属するスティーブ・ナッシュさん、北米アイスホッケーリーグ(NHL)で多くの歴代記録を保持するウェイン・グレツキーさん。

 当初は、ステージ中央に立った4人の足元にある4カ所の開口部から、長さ16.5メートルの氷柱をイメージした支柱が上がり、中央の聖火台を支える仕組みだった。4本の支柱にそれぞれ点火し、中央で炎が一つになるという演出だった。

 ところが、ドーンさんの足元の開口部から支柱が現れず、結局3方向からの点火に終わった。地元の関係者からも「恥ずかしい」との声が上がっているが、救いはドーンさんの冷静さ。アクシデントにも慌てる様子を見せず、その場で聖火のトーチを堂々と持ち続けた。

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