【ニューヨーク=西邨紘子】米大手金融機関18社が過去5四半期にわたり、期末の負債額をニューヨーク連邦準備銀行に過少報告していた疑いが9日、浮上した。監督機関に対し、抱えるリスクを少なくみせるのが目的とみられ、違法行為ではないが、金融機関の規制逃れの側面がある。同日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルが報じた。
同紙によると、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど大手18社は連銀向けの提出書類で、証券取引のための負債額を実際より平均42%程度少なく報告していたという。各社はその後、一般投資家向けには実際の負債額を公表している。
過剰な負債が証券大手リーマン・ブラザーズ破綻の一因となるなど、規制当局が負債額への監視を強めていたことから、金融各社は一時的な会計操作で負債水準を過少報告したとみられる。
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