ロンドン(CNN) 地球温暖化の根拠となる研究データがねつ造されたのではないかとの疑惑をめぐり、英国議会の委員会は31日、調査報告書を発表した。疑惑渦中の学者の電子メールなどを調べた結果、「研究を裏付けるためにデータを隠したり改ざんしたりした証拠はない」と結論付けている。
この問題では昨年11月、地球温暖化について報告した英イーストアングリア大学気候研究ユニット(CRU)のフィル・ジョーンズ所長の電子メールが外部に流出してインターネットで暴露された。メールには、過去20年間の気温に関して述べた箇所で、「トリック(仕掛け)」「下降を隠す」といった表現が使われていたため、温暖化の危険を誇張するため根拠となるデータがねつ造された疑いが浮上。12月のCOP15(国連気候変動枠組み条約締約国会議)直前だったこともあり批判が集中した。
今回の報告書では問題のメールについて、ジョーンズ所長が未加工データの開示を拒んでいたことがうかがえると指摘する一方、データ隠匿や改ざんの証拠はないと分析。「ジョーンズ氏とCRUが脚光を浴びせられたのは大部分が誤り」だと報告した。
そのうえで、ジョーンズ氏がデータ開示を拒んだのは気候変動研究者に共通する姿勢だが、こうした姿勢は変えなければならないと提言。温暖化問題に携わる研究者は研究報告の信憑性を保証するため、未加工データと調査手法を公表する必要があると指摘している。